まえあしの恋する彼女達

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「それって私の為に違う女の人といい事してたとかいうの？」


なんて都合良すぎる浮気の言い訳なんだろ？


それならちょっと摘み食いしたかったとかあっさり言われた方がまだ後味がいいよ。


「･･･だってオレみたいな普通の男と付き合ってたらAがいつ離れてくのか不安で堪らないんだって。」


まだ顔覆ったままで普通じゃない色気を撒き散らしながら言う太輔は生粋の天然だ。


「･･･そもそもなんで知ってて今まで黙ってたわけ？」


ゆっくり起きがって私が睨まれてんだけど。


「･･･浮気してても太輔は変わらず私の所に会いに来てくれてたから不満は無かったし。」


「マジかよ･･･。情けな･･･。」


「そもそも太輔がなんで私と付き合ってるのかもう今じゃわかんないんだよ？」


は？って顔して更に睨まれた。


「オレがこんなに努力しておまえを繋ぎ止めようとしてるかわかんないの？」


「なんでそんな風に思ってくれるの？」


「Aの自分の事可愛いと思って無い所が最高にオレのツボだし。」


ナニソレ？
すごい変な顔してるであろう私にまだ畳み掛ける。


「唯一素のオレを受け入れて好きでいてくれる存在を離したくないと思うのは当然だろ？」


オレ２４時間キングとか無理だしってちょっとキレ気味に言ってる。


「言ってんじゃん？オレおまえがいてくんないと頑張れないの。」


それって7年経った今でも変わらずそう思ってくれてるの？


もはや太輔の女の趣味の悪さは目を瞑ってそこまで私の事思ってくれてたなんてって胸が熱くなった。


そもそも好きだとかハッキリ言葉にしてもらった事ない。


幼なじみの私達にはなんだかそれがとてつもなくハードルが高くて越えられない壁っていうか。


だから太輔にドキドキしててもあからさまにバレないようにいつも気をつけてるつもりなんだけど･･･


「だからたまにはAに王子のオレで喜んで貰いたかったんだけど･･･空回りな上に浮気まで暴露されてるとかないな。。。」


本気で凹んでる太輔が可愛いんだけどっ！

こんな太輔レアだわ。


「･･･Aはオレの浮気知っててもヤキモチとかないわけ？」


「初めて気づいた時はほんとに落ち込んだけど･･･それでも私は太輔といたかったんだよ。」


「それってすごい愛情じゃない？」


急にテンション上がってる。


「いや、でもそんな理由ならもう嫌だよ？」


わかったって言いながらご機嫌になってきてて謎。

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