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「ミツー、朝ごはん出来たよ。」
「うん、」
夜とは違って起きたばかりのミツは寝起きが悪い事を知った。
寝癖のついた髪の毛と腫れぼったい目でぼんやりと椅子に座ってきた。
「後ででもいいから、お腹空いたら食べなよ?」
「ううん、Aちゃんと食べる。」
ぼーっとしてたけど私の一言でフォークを手に取ってる。
気を使わなくていいのに。
夜とは真逆で無言でパンとオムレツを黙々と食べてるミツを他所に、私も出勤だから急いで食べて出かける準備をする。
寝起き悪くてもコートを着て靴を履く私を見送りに来てくれるミツが可愛い。
「あ、昼ごはん、昨日の残りでドリアにしといたから。チンして食べてね?」
「うん、ありがと。」
「じゃ、行ってきます、」
「行ってらっしゃい。」
最後はどれだけ眠そうでも
笑顔を作ってくれるミツに私も笑顔で家を出た。
気が付けば、ミツの食事も三食用意している自分がいて、でもいつもミツは残さず全部食べてくれるからそれが嬉しい。
ミツがいたら一人だけの生活よりも張り合いがあるし
っていうかミツの世話をしなきゃって気にさせられて自分がしっかりしないと、と思うようになってしまった。
洗濯をさせてみても上手くできないし
行く前に掃除をお願いして家に帰っても
どこが綺麗になったか謎のままなのに
尻尾振って褒めてってドヤ顔されるのも呆れるし。
結局、ミツは家事全般何も出来ないから私がやるんだけど、特別洗濯物が多いわけでも部屋を汚すわけでもないミツだから一人の時の手間とさほど変わらない。
ただ、振られてからはなにもかも適当だったから
今ようやくミツのおかげで通常通りの生活になったような。
・
「あれ。姫野、なんか顔色良くなった?」
会社の最寄り駅で降りて歩いてると同期の二階堂に声をかけられた。
「・・・うん、なんとなく立ち直りつつありますよ。」
二階堂は太輔の親友だから。
二階堂だけは私達のこと知ってたんだ。
私はと言えば同姓の同期は仲良い子は皆寿退社でそんな話出来る子なんて既に一人もいないんだけど。
「別れてそろそろ四ヶ月ってとこ?どう?独り身は。」
さらっと抉るよね。
しかも、そんなに私の事興味ないくせにって思う。
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みん(プロフ) - Haruさん» 移行ありがとうございます〜ミツはすでに居なくなったら寂しい人ポジには入ってきたから後は太輔をどこかへ...歌手のミツ見てみたいです(ソロ) (2021年4月8日 20時) (レス) id: 299204cd01 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - あやかさん» お忙しい中覗いてくれてありがとー!あやかちゃんは意外と藤北推しだしどっちに転んでもいいかしらぁ?(笑) (2021年4月7日 21時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 久しぶりにきたら、もう1話終わっててびっくり!太輔とミツどっちをとるかのせめぎ合い楽しいな(^^) (2021年4月6日 21時) (レス) id: d1d73bb006 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - ninaさん» 私もね、ほんと、とりあえずビール飲みながら頭撫でくりまわしたいんですよとりあえず(笑)玉ちゃんのモデル設定にまで思いを馳せて頂いてありがとうございます!玉ちゃんに至ってはまだまだ未定です考えます(笑)またメッセ見てくださいねー♪ (2021年4月6日 20時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» 歌ってほしいよねー(笑)期待に応えられるかわかりません!(笑) (2021年4月6日 20時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2021年2月19日 14時