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「私も見くびられたものよねー。忘れてるかもしれないけど、私は元々北山 宏光のファンなんだよ?」


「・・・忘れてねーけど。」




"仕事"できなくてもファンならこうして金出して会ってくれるってことなのか。


そう言われるとそうかもしれないけど
優子さんとはアイドルとファン以上の関係がもう出来上がってるから今更ファン、とか言われても変な感じ。





「お酒、付き合ってくれる?」


「もちろん、」




高いホスト代だよな
そう自嘲しながらグラスを渡してワインを注いだ。




静かな空間でなんてことない話をしながら
少しの沈黙





「ね、宏光、好きな人できたの?」




いきなり核心をつかれてどんな顔していいかわかんない。




「目が泳いでるわよ〜、その顔好きよ、」


「・・・なんだそれ、」


「だってさぁ、お客以外はちゃーんと"使える"んでしょ??」






・・・・・・その通り。




"仕事"ができないだけで
機能しなくなったわけではない。



それが"好きな人"ができたのか
それともこの仕事に対しての心意的要因なのか





「・・・わかんない、俺みたいなのが人を好きになっていいのかも、」





優子さんだから不意に本音を口にしてしまった。





呆れたようにため息をつく優子さん。





「ピュアなのにこんな事してる代償かしらね。ただ、俺みたいなのに、なんて宏光からは絶対聞きたくない言葉だわ。」


「・・・・・・だって。こんな事してる男なんて普通誰も本気で相手しねーだろ?」


「・・・私を馬鹿にしてるの?私は"どんな事"をしてる宏光でも、もし本気で好きになって貰えるなら嬉しいに決まってるけど。」





・・・慰め?
それとも本気で言ってる?



わかんないけど、弱ってる今、その言葉は少し嬉しい。





「そんなこと思って"仕事"できなくなるくらいなら問題をまず解決したら?そしたらまた私は抱いてもらえるのかな。」


「・・・解決?」


「うだうだ考えてないでさ。わかってるんでしょ、ほんとは。」


「・・・・・・」




そうなのかも。



「その問題が解決したらいよいよ会えなくなるかもしれないかな。でもそれでも宏光が悩んでるとつまんないのよ。」




そう言ってグラスを勢いよく空けた優子さんの横顔をただ、見つめてた。

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設定タグ:北山宏光 , Kis-My-Ft2   
作品ジャンル:恋愛
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みん(プロフ) - Haruさん» Haruさんすっきりさせてくれてありがとう〜北山くんの変化も一緒にありがとう〜 (4月27日 18時) (レス) @page30 id: 3401ba3153 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» わたしもー。即あらかじめ用意した婚姻届に記入して出しに行くわ(笑) (4月17日 18時) (レス) @page2 id: 4029dfa346 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - nayuさん» ありがとー!久しぶりにハッピーエンド書いた気する(笑)最初からわざわざ読んでもらってありがとねー🎶 (4月17日 18時) (レス) @page2 id: 4029dfa346 (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - すごい!ちゃんと北山さんのお仕事の変化まで!私なら結婚とか言われたら即答でOKしてその場で婚姻届に書いてもらうわ!捕まえちゃう!!! (4月16日 22時) (レス) @page30 id: 52189a8b58 (このIDを非表示/違反報告)
nayu(プロフ) - やっぱりHaruちゃんのお話大好きだわ❤️こういうハッピーエンドも大好き❤️最初から読み直したらめちゃめちゃ面白かったー!!! (4月16日 21時) (レス) @page30 id: 702b9a633d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Haru | 作成日時:2020年9月22日 15時

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