ジオラマに夜を咲かせて【完結】

プロローグ ページ1

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アイドルデビューしてもうすぐ10周年



誰がなんと言おうと、俺達7人はその節目に国立に立ちたい。



ただ、口で言うのは簡単だけど現実には様々な根回しが必要だった。




そこで、俺達は夢を叶える為
裏の"営業"をする事を決めた。



戸惑ってた弟組も
最終的には「やる」と言ってくれた。




金も必要だった。
俺一人じゃ、とてもじゃないけど稼げない額だから7人でやるんだ。




ドームやコンサート会場で歌うのとは訳が違う。





国立競技場




その舞台に立つには
"金"と"人脈"なしには叶えられない。



"クライアント"の要求に応えて
時間を売れば、金になるし国立への要望も道筋に変えてくれる。




その、"時間"は相手によってさまざまで
ただ、食事を共にするだけだとか
ひたすらベットの中で過ごす、とか
そうかと思えば何もしないで裸で抱き合って眠って欲しい、というものまであった。




権力者や財政界の女性達は当然ある程度の年齢を重ねているから、自分の母親のような女性を相手にしたこともある。



逆に有力者の娘を預かる時もあって
その時は若すぎる子のわがままに笑顔で対応したり･･･




でも、決めた事だ。
俺だけじゃない。他のメンバーも同じ思いでやってんだ。



そう思うと止めたい、なんて思いはこれっぽっちもなかった。





期限は決めていたから。
終わりが見えてれば突っ走るだけ。









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ただ、"君" という存在が現れなければ
もっとスムーズに事は運べたと思うけど･･･。













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