片想いの彼〜One_sided love〜

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「どういう事？！」



川崎さんにすごい問い詰められてる。



「彼氏が北山さんなら北山さんって教えといてよ。」



落胆の色がすごい。



「･･･ごめんなさい。」




色々面倒見て私を売り出してくれてる川崎さんには迷惑かけて申し訳なさでいっぱいになる。




「相手が相手だけにだいぶ面倒よ？
出来るだけもう会わない。出来る？」




私の事思って言ってくれてるって痛いほどわかるから首を立てに振るしかない。



そもそもそんなに会ってないし。
今まで通りたまに会うくらいいいでしょっ？とも思ってた。




でもそれからヒロミツとはほんとに会えなくなってたまに電話かメールの返事があるくらい。



そんな時藤ヶ谷さんとドラマの撮影中にばったり遭遇した。



ちょっとお茶でも行こ？ってお互いの待ち時間中に局の喫茶店へ誘われた。




「すっかり有名人じゃん？」



開口一番からかうように言われたけど
きっとすごく心配してくれてたんじゃないかな？って思った。




「週刊誌載ったら一人前ですもんね？」



出来るだけこの境遇を楽しんでるように返しておく。



実はヒロミツと会えてなくて仕事も若干減らされたなんて恥ずかしくて言えないよ。



私の言葉を聞いた途端黙ってじっと見つめられたら
なんだろ？



藤ヶ谷さんには全て見透かされてるような気がして目を逸らしてしまう。




「会えてないんじゃない？」




優しく聞かれたら泣きそうになる。
藤ヶ谷さんはヒロミツからどれだけの事を聞いてるんだろ？



何も聞いてないにしても嘘は付けない気がした。


苦笑いしか出来ない私に心配そうな表情を浮かべてオレに出来ることないかな？って。





「ヒロミツに会いたい･･･。」





優しくされると今まで耐えてた寂しさや心細さが一気に溢れ出て涙と一緒に言葉か出ちゃってた。



ふぅーって、ため息ついた藤ヶ谷さんは




「わかったよ。何とかするから。待ってて？」




なだめるように言ってくれて
そう言って貰っただけで私はまだヒロミツと繋がれるんだってホッとした。



それから数週間後に藤ヶ谷さんのおかげでヒロミツと会える事になる。

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