片想いの彼〜One_sided love〜

36 北山side ページ36

・



Aと２ヶ月ぶりに会って
一緒の時間過ごしたらまたオレの好きな気持ちが大きくなってる。



相変わらず多忙な日が続いても出来るだけメールは返すようにしたし、会いたいって言われれば時間の空く限りAに費やしたつもり。



それでも２人の時間が作れるのはほんの少しで。



会えば絶対したくなるし少しの時間でもAの体ばっか求めてたと思う。



焦らしプレイももうオレには無くてはならないプロセスになったし？



なんだかんだ言ってもAもオレに抱かれる事求めてんじゃねえかなって。



でもさすがにこればっかじゃする為だけに付き合ってるみたいか･･･？



どっか外で会おってのも結局時間が合わないまま実現してなかったから本気で計画立てようと決めた。




オレからは初めてじゃないかな？
Aの休みいつか聞く為にメールした。



あまりの返信の早さに可愛い奴め、ってニヤニヤしながらAの休みとオレの手帳とを見比べる。



･･･よし。この日なら昼過ぎくらいからなら早く上がらせて貰えるかな？



温泉行きたくてネットで宿も予約した。
朝イチで向こう出ればお互い仕事も間に合うだろ。




A、喜ぶだろな。



温泉行くのは内緒にしてとりあえずその日空けといてってメールしたらまた速攻でOKの返信が来た。




約束の日。




家まで車で迎えに行ってAを乗せる。





「ヒロミツの運転する車乗るの初めてで嬉しいっ。」



だいぶウキウキしてるAにオレも嬉しくなる。



「初めてキスしたのこの車の中だったもんな？」




運転しながらチラって見て言ったら思い出したように手で顔を覆ってる。




「あれは本当にびっくりしたんだからね？」




ようやく顔上げてちょっと拗ねたように言ってるAが可愛くてたまんない。




「･･･まあ、正直オレもあそこでキスしちゃうなんて思いもしてなかったけど。」


「なんで急にしたの？」


「そんなのわかんねえよ。勝手にしちゃってたんだよ。」


「･･･そうなの？」


「そうだよ。そもそも付き合う前からおまえフェロモンばら撒き過ぎだかんな？あれで我慢出来ない男はいないって。」





途端何言ってんの？って疑いの視線を感じたから自覚ないのかよ、って笑っちゃう。




「だってヒロミツ私の事なんて眼中になかったでしょ？よく言うよ。」




なるほど。Aにはオレはそう写ってたのか。



「眼中にない振りすんの、結構大変でしたけど？」

37→←35 北山side

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す