片想いの彼〜One_sided love〜

20 北山side ページ20

今日の収録はAちゃんがゲストの日。



簡単なメールで挨拶だけ来てた。



オレも忙しいけど、あまりにもAちゃんから何のアクションも起こして来ないから若干肩透かし食らってるように感じる。



何を期待してんだ？って自分に突っ込んでるわ。



二階堂は楽屋入るなり浮かれてるし。
この前超ダメ出ししてたのは何だったんだ？って。



ノックの音の後Aちゃんが入って来た。



瞬間でオレを見つけて微笑んでる。



「今日はよろしくお願い致します。」



深く頭下げて少し緊張気味。



二階堂が絡みに行く前に藤ヶ谷が歩み寄ってた。
２人で何かコソコソ話し込んで笑ってる。



あれ？あいつらあんな距離近かった？



二階堂が遠巻きで見てる顔が怖いって。



それから１人ずつに挨拶に来て初対面のメンバーにも丁寧に頭下げてる。



最後にオレのとこ来て




「今日はご迷惑かけないように頑張ります。って。



本気で緊張してるっぽい。



だけどそんな事より藤ヶ谷と仲良さげにまた話しだしてんのがすんげえ気になんだけど。



なんなんだよ？なんか腹立つぞ？



楽屋を出てくAちゃんを皆で見送った後
二階堂が怒り顔のまんま藤ヶ谷の所へ。





「ちょっと！ガヤ！Aちゃんとどういう関係？！」



そうだよ。もっと聞け！二階堂っ！



「お友達だよ。恋愛相談係り。」



オレの方見て薄目で睨まれながら答えてる。



「え？！恋愛相談？なんでガヤさんが？」



まくし立てて藤ヶ谷に詰め寄る二階堂はもはや無視されてっけど。




･･･オレとの事藤ヶ谷に相談してるって事？



なんだそれ？それであんなに仲良くなってたら世話ないだろ？



あれ？マジでイラついてるわ。



･･･オレのもんでもねえのに。





「オレの気持ち、わかる？おまえに。」





悶々としてたらいつの間にか二階堂を交わしてオレの隣りに座ってる。





「なんで相談係りとかやっちゃってるわけ？」





なんかブスッとして答えちゃったよ。今笑えねえ。




「･･････気に入らない？」




だからおまえもたいがい顔怖いからな？




「･･･別に。」




じーってオレの顔見てる。




「･･･なんだよ？」


「そんなキレてんならさっさと付き合ってやれば？」


「･･････別にキレてねえし？」





何強がってんだ、かっこ悪っ。ってか藤ヶ谷はそれでいいのか？



思ってても聞けなかった。

21→←19

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す