片想いの彼〜One_sided love〜

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北山さんがビールにしたから私も同じのにした。


乾杯ってして一気飲みしてる。




「だけどマジでびびったわ、さっき。」




だよね？謝らなきゃ。




「ごめんなさいっ。どうしても会いたくて。
･･･引いちゃいましたよね？」


言った途端すごい笑ってるんだけど。なんで？



「あれだけ強引に連れ去ろうとして今更謝っちゃうの？面白いね、Aちゃん。」




なんだかものすごく恥ずかしくなってきたんだけど、笑ってくれてるから良しとしよう、うん。




こうなったらとことん甘えちゃえ！






「そもそも北山さんがメールの返信くれないのが悪いんですよ？」




上目遣いで言ってみたら私を見る目がものすごく優しくて勘違いしそうになる。



北山さんって誰にでもこんな風に見つめちゃったりしてるのかな？




皆好きになっちゃうよ？





「悪い。なんて返したらいいかわかんなくてさ。」





･･･ですよね。





「だって藤ヶ谷がさ？だいぶAちゃんに入れ込んでるだろ？」




やっぱりそうか。藤ヶ谷さんに気を使って私を遠ざけようとしてたのかな？
なんだか藤ヶ谷さんが憎くなってくるよ。





「そうなんですかね？私は北山さんが好きなんですって何回も言ってるんですよ？」




何気に告白してみる。


ぷって笑って




「ほんとにストレート過ぎて恥ずいって。」




今日は良く笑ってくれるし私といる事、北山さんも楽しんでくれてるのかな？



何でも受け入れてくれそうな北山さんにおもっきりぶつかってみよ！





「北山さん？藤ヶ谷さんの事はなしに私との事、考えてみてもらえないですか？」



優しい目で見てくれてた顔が真顔になってきてる。



「そもそも藤ヶ谷さんは私の事からかってるんですよ。私は違います！本気で北山さんのこと「Aちゃん？」




ちょっと悲しそうな声で遮られた。




「ごめん。前も言ったけどオレほんとに彼女作る気ないんだ。」




ダメだ。泣きそうになるけどこんな顔しちゃダメ。


唇噛んで下を向いてしまったけど、もう1回！




「じゃあいつ彼女欲しくなりますか？私その時まで全然待てますっ！」


「･･･わかんないよ。ほんとにごめん。」





我慢してた涙が零れた。バカ！泣くなんて恥ずかしいよ。
顔見られたくなくて横を向いた。




メイク落ちちゃう。
振られて顔もボロボロってみっともないよ。



私ももう少し駆け引きとか出来たら良いのにな･･･


カッコ悪すぎる。

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