猟奇的な同期 ２

９２ 北山side ページ44

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「違うよっ、物理的な事言ってるんじゃないの、」


「わかってるよ。
･･････おまえは？覚悟出来てんの？」


「･･･私？」







離れないでって、そっちから言って来てんだぞ？
付き合ったものの、あっさり俺から逃げてかねーだろな？









「俺と、一生一緒にいる覚悟だよ。」









腕を回したまま、
Aの目を見て訊いてみる。







びっくりしたように
涙を浮かべて目を見開いてる。



なめんなよ、俺の気持ちを。



悪いけどこんなめんどくさい女に片足突っ込んでんだから俺は覚悟できてるよ。



ようやく付き合えてやっぱり無理、とか言われる方が耐えらんない。






「･･･そんな、一生、だなんて軽々しく言わないでよ、」


「軽々しく言ってるつもりねーよ。なんなら今すぐにでも役所行って婚姻届？出してもいいくらい。」


「っ、バカっ、そんなの出来るわけないでしょ？」





いや、俺の本気を一蹴すんな。



ずっと一人がいいとか言ってるこいつが
二人で良かったって思えるように
俺はおまえを幸せにするよ。



あん時あんな事言ってたんだぜって後で笑い話にしてやるから。







「･･････おまえ次第だから。さっさと腹くくれよ、」


「嘘でしょ、･･･っ、」







嘘じゃねーよ、



言葉にする代わりに唇を塞いだ。



躊躇いながらもそのうちAも少しづつ応えてくれて
俺の背中に回される腕。







それが、答えなんだろ？





ちゅっ･･･、と唇を離せば
ほら、もう蕩けてる顔。






「で？腹くくれた？」


「･････････、わかんない、」


「マジかよっ、いいよ。とりあえず俺の彼女って事ね？決定。」


「でもっ、私･･･、」


「うるせーよっ。おまえの顔がもう答え出てんの。」


「･･････やだ、見ないでよ、」


「･･･続き、して欲しいって顔だろ？」







自分でわかってんじゃん。
やばいな、体から入った関係なんだけど
だからこそ、Aが俺を求めてるのがよくわかる。



やっぱり勘違いなんかじゃなかった。
俺たちは、お互い求め合ってる。




体も、




心も。






このまま、押し倒して････････









「いててててててててっ、」


「ほらぁ、腰、まだ痛いんでしょ？無理しなくていいってっ、」






なんてこった！
ここぞと言う時に痛む腰と、手首。



お預け、だな。



わん。





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