猟奇的な同期 ２

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「って！！あかんやん、こんなとこ来てる場合ちゃうやろっ。」









逃げた。




章ちゃんの家に。




あんな優しい北山と向き合うなんて私には無理。




絶対待っててって言われたのに出てきてしまって
かと言って自分の家に帰る気にもなれず章ちゃんに泣きつく始末。








「章ちゃん･･･私っ、自分で自分がわかんなくて、･･････どうしたらいいかわかんなくてっ、」





取り乱して
章ちゃんに泣きついた所で答えなんか見えるはずなくて。



章ちゃんに、北山から逃げた私を正当化して欲しいっていうか



「もうそんならずっと一人でええやん、」とか、言ってほしいような



とにかく北山と付き合わないって決めた私を認めて欲しいっていうか



既に確立してる今の環境を変えたくないって思う私の心情を察して優しくして欲しいっていうか･･･






「な。あかん。北山くんのとこ、戻り。」





･･････やっぱりそう言われるんだよね。





わかってても、
章ちゃんに最終決定を委ねる私って最低だ。



自分で答え出せなくて
他人に決めてもらおうとするなんて




こんな、決められない選択って産まれて初めてかも。





「なんでもかんでも割り切って白黒付けたがるAやけど、北山くんのことに関してはめちゃくちゃ悩んでるやん。そういうAらしくないとこが、もう答え出てるって事ちゃうん？」


「だって、もう男とかいらない。一人でいたいんだよ？もしさ、相手が暴力とか振るいだしたら」「北山くんはそんな男ちゃうやろ？わかってるくせに。」




そう。
そんなの言い訳。
何が言いたいんだか、私は。




「俺のせいかな、俺がAに恋愛するの臆病にさせてもうた？もしかして。」


「･･････章ちゃん、」


「また、別れるの辛い、とか考えてる？」


「･････････っ、」


「大事な人、また失ってまうかも、って思うと踏み出せへん？」









そうだよ、









また、恋をして



北山が世界一大事な人になって




また、いなくなったら･･･？



嫌われて私の元を去ってく可能性だってある。



いくら好き合ってたって
いくら想い合ってたって








永遠なんてないんだよ･･･？









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