猟奇的な同期 ２

７１ 北山side ページ23

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今、一緒にいても俺が虚しいだけな気がして。




ちょっと距離置いて頭冷やそうと一人で風呂を済ませてリビングに戻ると、泣いてるみたいなAの背中と、その前にはプルタブの空いた缶チュウハイが三本。




ヤケ酒･･･？



これ、完璧出来上がる量じゃない？
確かストロングチューハイ･･･、




背中を拭いてくれる手が
なんだか俺を求めてるみたいに感じて
慰めてやろっか？って少しだけ後ろを振り向くと、案の定泣きそうな顔してる。




いや、って言ってるその言葉は全然拒絶してるように聞こえなかった。




優しくしてやりたい。



ただ単に、下心なんてなくて本当にそう思ったんだ。



でも、抱きしめてしまうと
当たり前のように俺の肩に身を委ねてくるから･･･







「しよっか。」







俺にはこの慰め方しか知らねー。



救われた、みたいな顔されると、
やっぱりAは俺の事･･･？って勘違いしそうになるけど。



違うな。
体で慰めるだけ。



心は･･････



きっと、そのうち付いてくる。
付いてこさせる。







腰にタオル巻いたまんま、
脱ぐ手間が省けたな、なんて思いながらソファに座る。





「･･････きて、」




両腕を伸ばしてAを呼ぶと
すぐに俺の腕の中に収まりにきてくれる。




滅多にないんだから、こんな素直な時。



甘えてくれる時くらい
極上に甘やかせてやりたい。







そんな思いの一方で
やっさんを、想いながら俺とどんな気分で抱き合ってるの？って苛立つ部分、




めちゃくちゃに抱き潰したい想いと
優しくしてやりたいって気持ち



なんか、頭ん中ぐちゃぐちゃだよ･･･、



キスしていい？なんてもう聞かない。



見つめ合ったら
どちらからともなく唇を合わせてて
もし、それがAがさっきのやっさんとのキスを忘れたくてそうしてたとしても構わなかった。






「･･･気持ちよくしてやるよ、」





これだけの短いキスで息が続かず甘い吐息を漏らすA



体の相性は負けない自信あんだから。



俺たちは、ぴったり合う。
合ってる、きっと。







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