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マンションの前に到着すると
車を降りる時に北山の手が離れて
ずっと繋いでくれてたんだって気付いた。
久しぶりに章ちゃんに会って、感傷的になっちゃった。
きっと、また会ったらキスくらいするんだろうな。
でもそれは、挨拶的なものだ。
章ちゃんってそういう人。
だから、こんな事でいちいち切なくなんてなってらんない。
そう思うけど、今は一人になりたい。
そんな私を察してくれたのか
風呂、自分で入る、と言って浴室に行く北山。
なんだ、一人でもう入れるんだね。
じゃあ、そろそろ私もお役御免だ。
そう思いながら
さっきのキスをどうしても思い出してしまう。
堪らなくなって
章ちゃんの家から持って帰った酎ハイを手に取る。
少し温くなったそれを流し込んだら
なぜだか涙が零れた。
章ちゃんのバカ。
もう他の男なんていらないんだよ。
どうして、私は章ちゃんに選ばれなかったのかな・・・
二本目をあっという間に飲み干して
またもう一本を手に取った所で北山が裸でお風呂から出てきた。
「わ、おまえ、飲んでんの?」
「・・・パンツくらい履いて出てきなさいよ。」
タオル撒いてるけど今にもずれ落ちそうなんだけど。
「背中拭こうか?」
絶対適当に拭いてるはず。
床濡れちゃうよ。
立ち上がると、少しだけふらついて
そこで初めて飲みすぎたなって気付く。
はい、って肩にかけたタオルを渡されるから
濡れてる背中にタオルを押し当ててく。
やだ・・・
抱きつきたい。
そして、わかんないけどまた泣きそう。
「慰めてやろっか。」
遠慮がちにこっちを見て
すぐ前を向く北山。
「・・・・・・・・・・・・いや。」
「嫌な事ねーべ?ギュッてしてやっから。」
振り向いてニコリと笑う北山は
すぐに私を抱きしめてくる。
お風呂上がりの温まった素肌が気持ちよくて
その肩に顔を埋めた。
「三本飲んだの?大丈夫かよ?」
「・・・平気、」
ゆらゆらと私の体を揺らすから
平気、と言ったものの、酔いも手伝ってふわふわしてきた。
「じゃ、しよっか。」
体を離されて
当たり前のように言うその顔がまた優しくて。
うん、と頷いた瞬間、また涙が頬を伝った。
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Haru(プロフ) - あやかさん» いえいえ!ていうか気負っても気負ってなくても今まったく続きが思いつかなーい(笑)また宜しくです(^^) (2020年7月13日 11時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 逆にプレッシャーかけてしまっててらごめんなさい( ; ; )参考になるか分かりませんが、私で良ければ参加させてください\(^^)/(笑) (2020年7月11日 20時) (レス) id: d1d73bb006 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - あやかさん» ありがとうー!面白い続きにしなきゃーって気負ってますがつまんなかったらまた座談会します(笑)参加して(笑) (2020年7月11日 20時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» ダメダメ、親戚のおばちゃんじゃなくて主人公になって(笑)これから完治するし!そしたら。。むふふふふふふふ(不敵な笑み) (2020年7月11日 20時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» 私も興奮MAXだった(笑)一人で再現してください、ぜひ!!(強め) (2020年7月11日 20時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2020年6月6日 13時