猟奇的な同期 ２

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離れたいのに
ガッチリと首に腕を回されて動けない。




ほら、また、



北山の熱い吐息とともに･･･




「っ、や、なのっ、」



舌が入り込みそうになった所で顔を背けようとすると
意外にもあっさりと唇が離された。




息を切らす私を
よくわからない表情で見上げられる。





「･･･もっとしよーぜー、」


「し、しないっ、ばか！もうっ、なんで･･･、」




この人は私の顔見る度こんな事ばっかしてくるんだろって泣けてくるわ。




舐められてるんだ。



そうだ。
すぐ近くにいる簡単にキス出来る女って思われてんだっ。




「好きだから。」





「･･････え？」




「好きだからついついしちゃうんだよっ、」




「･･････きたやま？」






怒ったように
いや、照れてる？ようにそっぽ向いてしまった。





「ねぇ、･･････ほんとに？本気なの？」


「そうだよ。ずっと言ってんじゃん俺。いい加減わかれって」


「だって、･･･、」





色んな女の子と楽しそうに話してるよね？
さっきだって、柏木さんみたいな美人さんといい感じだったし？





･･････私、じゃなくても北山を大事に出来る人は沢山いるじゃない。





「なんで･･･？私、なの？」


「知るかっ、俺が聞きてーわっ。でも、好きだからっ。好きで堪んねーからっ、」





ずっとそっぽ向いてたのに
いきなりこっちに振り向くから思わず目を反らす。





「ちゃんと考えて。俺との事、」




･･････やだよ、見れない、北山の目。




そんな本気の目で見られたら
どうしたらいいかわかんないよ。




「安田さん、ここに来た、さっき。」


「えっ？」


「少しだけど聞いた。おまえの事。」


「なにを･･･？」


「お父さんの事とか、安田さんと別れた理由とか。」





･･････章ちゃんのおしゃべり。



そんな事北山に言ってどうしたいのよ。





「俺、今まで結構無理やりしてた所あったなって反省した。でも、おまえが嫌そうにしてないから･･･、調子乗ったっていうか、止めらんなかったっていうか･･･、」





･･････そうだよ。



だって北山に、キスされたり触られたりしたら
私も本気で拒めないんだもん。



だから別に北山が反省する事なんてないんだ。



でも、どうして拒めないかって説明が付かない。





「･･･なぁ？おまえ、俺と触れんの、やじゃないだろ？」

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