You love me？２

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それから一ヶ月。





あの日の事はやっぱり夢だったんだ、と思う程何もなくいつも通りに過ごしてる。





仕事帰りにスーパーで買い物を終え
重たい荷物を抱えて帰ってると途中でコンビニの前でアイスを食べてる制服姿の息子と遭遇してため息を付く。





「あんた、もう少しでテストなのになにフラフラしてんのよ？買い食い禁止でしょ？！早く帰って勉強しなさいよっ？」


「うぜー、くそばばあ、黙れ。」




はぁ。中三の息子なんて手に負えない。
女の私じゃ気持ち分かってあげられない事が多い気がする。




こんな時、父親って必要なのかなって考えてしまう。



かと言って元旦那にそんな役割が務まったかと言えば謎だけど。




ブツブツ文句を言う息子と言い合いしながら家の近くまで来ると、重たかった買い物袋がふっと軽くなった。







「よっ。威勢いいな。」


「･･･宏光･･･っ、」





振り返ると
ニコッと笑ってこんにちはーって息子を見てる。




「おまえな、母ちゃん困らせんなよ？んで、男なら荷物くらい持ってやれ？」


「わ、北山宏光！！本物？！」





途端はしゃぎだす息子に、家入れてよ〜って一緒に家に入ろうとしてるからその腕を掴む。





「ちょっ、どういうつもりっ？？」


「･･･やっぱりさ、あのままって悔しくて。Aに取り入るにはまずは子供からかなって。」




楽しそうにお邪魔しま〜すってもう入っちゃったよ。




「姉ちゃん！北山宏光が来た！！」




バタバタと娘を呼びに行く息子。







「･･･別に取って食おうなんて思ってねーから。安心して？」





不安な私の心を読み取ったようにポンっと頭を叩かれる。



違うって。
宏光と付き合えないのは子供うんぬんじゃないのに
宏光は子供が枷になってるって、勘違いしてるよね？





「宏光、あのねっ？私、どうしたって宏光とどうこうなろうなんて思えないからっ、」





必死で訴えてるうちに娘が二階から降りて来て
二人の子供達とフレンドリーに話し出す宏光を眺めるしかない。





散々子供達と仲良くなって私がどこか置いてけぼりになった頃、そろそろ帰るわって立ち上がると私の手を取った。





「ちょっとだけ、母ちゃん借りるなぁ。」



「母ちゃん！！すげーな！頑張れっ！」
「お母さん！ゆっくりしてきて！！」



反抗期の息子に期待した目を向けられて
娘にもなぜか応援されて、恥ずかしくて引っ張られるまま玄関先まで連れてかれた。

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