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「家にいてくれたら、俺、安心して仕事に打ち込めると思う。って、わがままだってわかってんだ。ほとんど俺のいない家に閉じ込めるような事言ってさ。でも、それが俺の気持ち。」
そっか。
なんか、・・・私の方が自分の事ばっかで何も考えてなかったのかも。
宏光は宏光なりに色んな状況の中で考えて
私に仕事辞めて欲しいって言ったんだ。
「・・・あとは、今回は出来てなかったけど、子供の事。」
「・・・うん。」
「Aから、子供欲しいって聞いた事ねーけど、どう考えてる?」
「・・・今は、仕事の事しか考えてなくて。結婚生活をもっと宏光とゆっくり過ごしたいなって思ってたし正直後回しにしてた、とこある。」
「そっか。俺もそんな感じだったよ。」
そこでおいで、と宏光は私を抱き寄せる。
「でも、Aのお腹の中に俺の子がいるって思ったらめちゃくちゃ嬉しかった、昨日。」
すごく優しい声で、私のお腹に手を当てる。
「だから、正直出来てなくて残念だったけど、これからほんとに子供が出来るってなったら今以上に色々頑張れそうって思った。」
全然実感のない程遠い話だと思ってたけど
そうだよね、結婚したんだし子供を授かるのは自然の事、なんだよね。でも・・・
「私ね、すごく子供じゃん?だからそんな私が子供を産んで育てられるのかなってどこかで不安があるの。」
その覚悟がほんとは出来てなくて
考えないようにしてたかも。
子供がいない夫婦だって素敵、とか勝手に逃げてた所、ある。
「ははっ、そんな風に考えてたの?Aなら大丈夫だよ。そのうち俺よりも子供の方を溺愛して俺、ほっとかれんじゃない?」
真剣に不安を伝えたのに笑い飛ばされて拍子抜け。
「でも、まぁ、Aはさ、一つの事一生懸命になったら他の事手に付かなくなる不器用なとこあんだろ?それもひっくるめて、仕事辞めない?って。」
そう言われてしまうともう、そうするしかない気がしてくる。
「俺、不自由させないよ、Aとこれから出来るかもしれない新しい家族の事を。」
男ですから、って得意気に微笑む宏光を
ただただ見つめるしかない。
「って事で、俺はAの事、めちゃくちゃ愛してるし、これから先A以上の女はいないって事で納得してもらっていいですか?」
いたずらっぽく言ってるけど
目の奥は真剣で・・・
・・・もうっ、ずるいっ、
・
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haru070917(プロフ) - ありがとうございます。でも北山夫婦のこれからも知りたいかなまた書いて下さい (2020年1月20日 21時) (レス) id: 6044a23124 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - あやかさん» 本編読み終えて下さったんですね!長い時間お疲れ様でした^^;ありがたいです。続編というか完全に桐谷部長のお話になるのでまた、趣向が変わるかもです。が良ければお付き合い下さいーっ♪ (2019年12月21日 21時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 完結お疲れ様でした!遅ればせながら、本編を読み終え、自分の気持ちの中でとても上がっている作品なので、また続編を書いて頂けるなんて、とても嬉しいです(^^)楽しみにしています! (2019年12月21日 18時) (レス) id: d1d73bb006 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - りーちゃんさん» 素敵と言ってもらえてほっとしました。読み応えあるものを、と思っていたので嬉しいです(T_T)こちらこそ、ずっとお付き合い下さってありがとうございました!!(^^) (2019年12月21日 13時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - nanacoさん» スッキリできてたー?いつもラストは難しいなって思うよ^^;nanacoちゃんもずっと読んでくれてありがとー!スピンオフもよろしくね♪ (2019年12月21日 13時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2019年11月23日 20時