21 北山side ページ21
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「目の前にずっと想ってた人がいたんだもん、・・・夢かと思った。」
・・・・・・、
「少しだけ、一緒にいたかったの。ごめんね?嬉しかった。」
やめろってだから。
そんな殊勝な事言う麗華さんなんか見たくないの、俺は。
付き合ってる時、そんな素振りを少しでも見せてくれてたら俺は本気で奪いに行ってたかもしんない。
だからか。
それが分かってて、ずっと強がってた?
黙り込んでしまう俺に麗華さんは
そろそろ行こうか、と席を立った。
焼き鳥とおでんを食べた後の皿がなんか虚しくて悲しかった。
「なぁ?麗華さんはさ、もっといい店連れてってくれる男選べよ?」
「まだ言うの?やめてって言ってるでしょ。」
「言うよ。麗華さんに焼き鳥とか似合わねーもんだって。」
「ふふっ、日常的にイタリアンとかフレンチ食べてる訳じゃないのよ?」
「わかってるよ、ただ、外で食うならこんな店やめろって言ってんの。」
外に出て二人で歩き出す。
さっきのジュエリーショップの前ら辺までこんな言い合いは続く。
「宏光には私、カッコつけてたんだねー、焼き鳥食べるな、とか言われちゃうくらい。」
「・・・そうだよ、常に麗華さんは俺の中ではかっこよくて美人で、なんか神々しかったんだよっ、」
「・・・ふふっ、面白い。頑張って虚勢張ってたかいがあったもんだわ。」
・・・ほんとは、虚勢なんか張らない
今みたいな麗華さんも、俺には見せて欲しかったな。
今更そんな姿を見せられて、気持ちが高ぶって
もどかしくて堪らなくて自分の手を強く握りしめる。
そうでもしないと抱きしめてしまいそうだったから。
三叉路に来て立ち止まる。
「私、こっち。」
「あぁ。俺は、伊藤を迎えに行くよ。」
「仲良くやってるのね。」
「・・・あぁ。」
「いいなぁ、伊藤さんは。」
「まだそれ言ってる。ずっと言ってんじゃん。」
「私はね、伊藤さんみたいなキラキラした子にはなれないのよ。だから伊藤さんを選んだ宏光の気もち、よくわかる。」
・・・何言ってんだか。
麗華さんとあのまま付き合ってたら俺はAの魅力には気付かなかったよ。
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haru070917(プロフ) - ありがとうございます。でも北山夫婦のこれからも知りたいかなまた書いて下さい (2020年1月20日 21時) (レス) id: 6044a23124 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - あやかさん» 本編読み終えて下さったんですね!長い時間お疲れ様でした^^;ありがたいです。続編というか完全に桐谷部長のお話になるのでまた、趣向が変わるかもです。が良ければお付き合い下さいーっ♪ (2019年12月21日 21時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
あやか(プロフ) - 完結お疲れ様でした!遅ればせながら、本編を読み終え、自分の気持ちの中でとても上がっている作品なので、また続編を書いて頂けるなんて、とても嬉しいです(^^)楽しみにしています! (2019年12月21日 18時) (レス) id: d1d73bb006 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - りーちゃんさん» 素敵と言ってもらえてほっとしました。読み応えあるものを、と思っていたので嬉しいです(T_T)こちらこそ、ずっとお付き合い下さってありがとうございました!!(^^) (2019年12月21日 13時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - nanacoさん» スッキリできてたー?いつもラストは難しいなって思うよ^^;nanacoちゃんもずっと読んでくれてありがとー!スピンオフもよろしくね♪ (2019年12月21日 13時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2019年11月23日 20時