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北山が居なくなった部屋に
ただ、グツグツと煮えてて食べられることの無い目の前のお鍋。
いつも私の横を定位置にずっといてくれたんだよね。
･･･別に頼んでないけど。
いなくたってよかったけど。
一人にさせてよって思った事もあったけど。
でも、北山は、いた。
ふと、北山のマフラーが目に付いて
あ、忘れてっちゃってるって。
・・・・・謝った方がいいのかな。
小坂さんと付き合ったらいいじゃんって。
北山の想いを知ってて傷付けたかな。
そもそも私が煮え切らないで北山を拒まなかったのがいけないんだし。
なんだかわかんないけどソワソワして
今ならまだ間に合う、とマフラーを手にして玄関へ急ぐ。
扉を開けると冷たい風が頬を突き刺して
北山、マフラーなくて寒くないかなって心配になった。
急いで駅まで自転車で行くと、北山の背中が見えてほっとした。
･･･のも、つかの間。
北山の前には可愛く微笑んでる小坂さんがいた。
あれ？
そういうこと？
･･･なんだ、私にどう思う？なんて聞いておきながら
もうすっかり答え、出てたんじゃん。
なんだ。そっか。
･･･そっか。
「･･･帰ろ、」
自転車を切り返して今来た道をまたペダルを漕ぐ。
「寒っ、」
キュッと自転車を止めて
カゴに入れてた北山のマフラーを巻いた。
暖かいよ。
ふわふわのマフラーは北山みたいに優しく私の体をあっためてくれて、北山の匂いに混ざってタバコの匂いが少し臭くてそれでも、その匂いに安心しちゃう自分。
はぁー、もう、北山に抱きしめられる事はないのか。
って。バカみたい。
今まで、それが当たり前だと思ってなんとも思わなかったくせに。
北山の優しさに甘えすぎた罰だな。
想いを返せないのに
ただ、想ってくれてた北山に私は知らず知らずのうちに甘えてたんだ。
失って気付いても遅い。
だって、私、別に北山の事好きじゃないし。
ただ、傍にいてくれただけじゃん。
それだけでしょ。
・・・・それだけだよ。
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Haru(プロフ) - にかみつばさん» みっくんの長年の恋がようやく実っての、完結でした。そう言って頂けてありがたいです！また他作品、遊びに来てくださいね！ありがとうございます(^^) (2020年5月25日 14時) (
レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - みっくんの恋が報われて嬉しいです。もっともっと読んでいたかったです。 (2020年5月25日 12時) (レス) id: 74d56dba5b (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - りーちゃんさん» ありがとうございますー！みっくんの長年の口説きにようやく落とされまして無事完結致しました(笑)そうですよね、私ラブラブがなかなか書けなくてすぐ終わりにしてしまう悪い癖が(笑)他作品もよろしくお願いいたします♪ (2020年2月25日 16時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» さっこさんもいつもコメントありがとうございます！番外編。。ちょっと今は考えられないですがそう言って頂けるのは幸せです。また読み直して下さるとは。。ありがたいですーっ、他作品も頑張ります♪ (2020年2月25日 16時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - みちこさん» ありがとうございます！女は愛される方が幸せ。。まさにこの物語がそうですよね。それが北山さんなら。。言う事ないのですが(笑) (2020年2月25日 16時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Haru
| 作成日時：2019年9月29日 8時
