オレの妹の恋愛事情。

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「そうなの？どう見てもそんな感じだったから。北山が男にあんな風に距離感近いの初めて見たから絶対そうだと思った。」



「･･･違うよ。」





距離感近い？
それは多分大倉くんがそうだからそう見えただけな気も･･･。



変に誤解されて嫌だって悲しくなるけど
別に私に彼氏がいてもいなくても
二階堂くんは何とも思わないんだからまたそれが虚しい。




ほらね、私のこんな気持ちなんてなんにも気が付かない二階堂くんは行くぞーっ、って気合い入れてハンドルを切ってるし。




その横顔をチラ見。




ふぅー、
ダメだ、かっこいいし可愛いし
この車予想以上にいい匂いするし
肌綺麗だし清潔感で溢れてるし髪の毛も柔らかそうだし
その右目の下のホクロに釘付けになるし
そのホクロもっと見たいってなるし･･･




なんか愛しさが込み上げてくる。




勝手にノックアウトされて
背もたれにぐったりと身を預けると二階堂くんがこっちをチラ見。




いや、運転中だから私のそれとは意味が違うんだけど。





「なんだよ？今から行くのにどんだけ疲れてるわけ？」



「えっ？違う違うっ、疲れてなんかないよ？」





いや、確かに昨日は眠れなかったし
二階堂くんの魅力にやられてるし
二人っきりっていうこの密室に上手く息は吸えないけれども。




そんな疲れてる、って思われるなんてダメっ。




「さっきのイケメンといる時と全然顔違うじゃん。ほんとに彼氏じゃないわけ？」





嘘だ。
顔が違うのはリラックスしてただけで
今は･･････
そう、恋してる顔なのっ。



なのに、それが疲れてる顔、とか。
もう絶望。



せめて可愛い、とか思われたいのに。
そう思って張り切って美容院行ったんでしょ？？



でも、･･･どう可愛いと思って貰ったらいいのかその術すらわからない私はポンコツ女子以外の何物でもない。






・・・・・笑おう、うん。





「に、二階堂くん、今日楽しもうねっ？」





渾身の笑顔を向けた。



のに




「わ、なにその作り笑顔。マジそんな無理すんなって。」









作り笑顔じゃないのに(T＿T)





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