カラフル←←

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とにかく仕事に没頭する。


じゃないとなんだか余計な事ばかり考えてしまいそうで。









肩をとん、と、叩かれて我に返る。



見上げると玉森が困ったような顔で私を見下ろしてた。





「ランチ、行ける？」




玉森もさっきの北山さんと同じ。
何かを覚悟したような顔をしていた。




うん、と首を縦に振って席を立つ。



たまに行く私達が好きな定食屋さんに向かう。







向かい合って座った途端
バツが悪そうに金曜日はごめん、と頭を下げられた。




「･･･謝んないでよ。あんな風に言ってくれてありがとう。」




私の為にあんなに腹を立ててくれて
太輔にどういうつもりかってはっきりと、言葉にしてくれた玉森は本当にかっこよかった。



今まではのんびりと嫌な事からはのらりくらりといつの間にか逃げちゃってる印象の玉森だったから正直驚いたんだ。





「あのあと･･･元彼と話、したの？」



「･･･うん。もう一度付き合うことにした。」






私の言葉を聞くなり天を仰いでから手で顔を覆ってる。





「ごめん、玉森。だから気持ち聞いたけど応えられない。」






調子いいよね。
映画付き合って貰ったり家まで送って貰ったり。



散々甘えて、結局玉森とは付き合えないんだから。





「正直な気持ち言っていい？」



「うん。」





正直、っていうのは
もう今までみたいな付き合いは出来ない、とか
思わせぶりな事してんじゃないよ、とか
何かしら玉森のフラストレーションをぶつけられるのかと少し覚悟した




のに、






「元彼と、上手くいってよかった。」



「･･･え？」



「俺があんな事言っちゃったから。あれで元彼と上手くいくのを邪魔しちゃったらって後でめちゃくちゃ後悔して。」




「･･･そんな･･･、」



「本当は俺と付き合って欲しかったけどやっぱりAは太輔さんと一緒にいるのがいいんだと思う。」




悔しいけどね、と笑う玉森。






・・・切なく悲しそうに微笑んでる玉森の顔｡




そんな表情を見るのが初めてで罪悪感でいっぱいになる。
玉森の気持ちが痛くて見てられなくて思わず俯いた。




「惑わせてごめんね？こんな事ならAに告白なんてしないで元さやに戻るのを見守ってれば良かったんだろうけど･･･」




玉森が謝ることなんてないよ。って言いたいけど
どの口が言うんだって思うと言葉出ない。

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