ORANGE ページ14
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今日は金曜日。
明日は会社も休みだし借りてきたDVDをゆっくり見終えてからそろそろ寝よう、とベットに入った時。
_____ピンポーン
また来たのか。
俺はその音を聞くなりため息を付いて
モニターを一応、確認して扉を開ける。
玄関のドアを開けると
わたる〜、って情けない声を出しながら何も言わずに靴を脱いで俺より先にリビングに向かう人。
「Aさん、もういい加減ここに来ちゃダメでしょ。」
「いいじゃん、こんな時間に誰もいない家に一人で帰るの寂しすぎんだもん、固い事言わないでよぉ、」
今日も相当酔ってる。
俺の定位置だったソファの右側はいつの間にかAさんの定位置になってた。
「お水入れるよ。」
「いやいや、お酒にしてくだーいっ、」
とりあえず無視してコップに水を注ぎ
Aさんの前に置いた。
「・・・つまんない男。」
コップを手に取って一口、口に含むその唇を横目に
見てはいけないものでも見たような気分になる。
「つまんないと思うんならマジでもう来ないで欲しいんですけど?」
「またまたぁ、拗ねちゃってさ?」
本人的には、つんつんしてるつもりらしいけど
俺の体が揺れるくらい押されてるのはまあ、されるがまんまだよね。
「渉っ、今日こそ同じベットで寝ていいでしょ?」
「無理。」
「ケチなのっ?」
「なんとでも言って。泊めてあげるだけありがたいと思って。」
わかってるわよ、と途端沈んで膝を丸めるAさんに言い過ぎたな、とは思うけど・・・
もう勘弁して欲しいんだよね。
Aさんは兄貴の元嫁で最近離婚したのをきっかけに
なぜかこうして俺の一人暮らしの家に頻繁に来るようになった。
おかしいだろ?兄貴と別れた時点で俺達は赤の他人。
こうして訪ねて来られるのもウチの家族が知ったらなんて思うか。
兄貴とは長い付き合いだったAさん。
結婚して六年目で離婚したと聞いた時は本当に驚いた。
初めて紹介された時。
俺が25、Aさんが30歳の時、
歳よりも随分と若く見えた印象とは裏腹に
めちゃくちゃ固い挨拶をされてきっちりしてる人なんだな、って好感が持てた。
それからは兄貴と会う時は必ずAさんも一緒にいて
これから本当の家族になるんだなって思ってた人・・・、
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Haru(プロフ) - やっぱりじゅんさんだったんですねー♪早速コメありがとうございます(^^)毎日読んで下さってるとは!!毎日更新頑張りたいです!こちらこそこれからもよろしくお願いします(^^) (2019年12月3日 14時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
じゅん(プロフ) - こんばんは!遅くなってごめんなさい!そうです。青い鳥の方でもお世話になっております。Haruさんの作品は毎日読んでます!これからもよろしくお願いします (2019年11月30日 3時) (レス) id: dccac60caa (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - じゅんさん» じゅんさん♪間違ってたらごめんなさい、青い鳥のじゅんさんですか?だいぶ前に完結してるのにコメありがたいです(^^)しかし、私もやはりレッドが1番好きです(笑)←北山担なだけかもですが(笑) (2019年11月21日 23時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
じゅん(プロフ) - こんにちは!年上シリーズ大好きです。やはりレッドが私にはささります。北山さんに拗らせるの得意です♪(笑) (2019年11月21日 8時) (レス) id: dccac60caa (このIDを非表示/違反報告)
みちこ(プロフ) - Haruさん» 拗らせてますね(笑)特にソロ活人は(笑)ただみっくんならどんな関係でも良いなあ(笑)このREDの彼女のように特定な関係じゃなくても良いとか思う。自由がなくなるのは嫌かも(^_^;) (2019年9月8日 23時) (レス) id: 95022a0a60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2019年5月27日 18時