32 藤ヶ谷side ページ32
・
Aに別れよう、と告げてから一週間が過ぎた。
休日はいつも一緒に過ごしてたから
久しぶりに一人で迎える土日をどう過ごしていいのか途方に暮れた。
長い付き合いだったんだ。
簡単にひと言だけの別れの言葉で
俺達が終わりになった、なんて・・・。
可愛くて、綺麗。
俺の事が大好きで従順。
礼儀正しくて真面目できちんとしてる子。
それだけでも充分なはずなのに
俺はいつまでたっても俺に気を使い続けてるAに不満を募らせてた。
もっと怒ったり、不満言ったり、ヤキモチ妬いたりとかさ?
したい事、言いたい事を彼女から言ってくれた事なんてなくていつも俺の言うなりだったA。
ずっと二人でいる時はニコニコしてくれてたけど
その笑顔すらもしかして無理してるのかな?とか考え出したらAの俺に対する気持ちがわからなくなって・・・、
だから試してみたかったんだ。
別れよう、って言ったら、
Aは嫌だ、と言ってくれるのかって。
あっさりと
わかった、と言われた時、どこかそんな返事が帰ってくるような予感はあったから本当にもう終わりなんだって思った。
泣いて縋って欲しい、なんて俺の思い上がりだったんだ。
・・・Aは俺なんていなくても全然平気だったんだって思い知っただけ。
なんでなんも言わねーの?とか
俺達の年月ってそんな軽いもんだったの?とか
A、本当は俺の事なんて好きじゃかったの?とか・・・
問いただしたい衝動に駆られたけど
それを聞いた所で俺の満足する答えなんて
Aの口から聞ける気がしなかった。
何も言葉が出なくて
とにかく目の前が真っ暗になったままAの部屋を後にしてから一週間。
今、目の前に俺の知らない男を見送ってるAを見て
なんだ、他に男いたのかって、無理やり納得させようとしてる自分がいた。
「太輔・・・、」
「A、じゃなっ。」
俺の顔を見るなり目を見開いて驚いたその男は
焦りだしてAの肩をポンと叩くと
俺に会釈してそのまま帰って行った。
・
1108人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Haru(プロフ) - はちみつさん» はちみっつぁん♪やっぱりみっくん推しなだけあって待ちきれないですよね(笑)なんとかはちみっつぁんにもニカ玉いいじゃんって言って貰えるように頑張りたいです(笑)お互い完結に向けて頑張りましょう(笑) (2019年7月28日 15時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - Runaさん» Runaさーん♪やっぱり薄々勘づいておられたのですねっ、さすがです(笑)今のとこなんとなくガヤさんが一番不利な感じもありますが元カレパワーで物にしますので(笑)みっくんエンドまで気長にお付き合い下さい(^^) (2019年7月28日 15時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» 何処まででも!(笑)ありがたきお言葉(笑)四パターン、上手くかけるか未知ですが頑張ってみます(^^)しかもみっくんだけ特別かっこよくならないように注意しながら(笑)ありがとうございます! (2019年7月28日 15時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - 四人それぞれのハッピーエンド!大変そうですけど色んなエンドが見られていいですね(´∇`)どうしよう、北山さんがラスト…それまで待てるかしら。笑 沢山連載も抱えてるので大変だと思いますが続き楽しみにお待ちしてます♪ (2019年7月27日 10時) (レス) id: 396922a86c (このIDを非表示/違反報告)
Runa(プロフ) - もしかして、そうなのかな?と思ったら…!4人それぞれのハッピーエンド!!楽しみです♪ガヤさんがどう盛り返してくるのか…一番気になります! (2019年7月27日 9時) (レス) id: 929557de91 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Haru | 作成日時:2019年5月16日 14時