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１３ 二階堂side← ページ13

玉も同じようにAに釘付けになってるみたいだからその視線を逸らしてやりたくて串カツをほらほらって口に持ってってやる。




｢自分で食うわっ、｣



我に返った玉も釣られて結局いつもより沢山食って飲んで･･･









・









｢･･･もう食えね。｣
｢俺も、｣
｢私も。｣






三人で腹かかえて天を仰ぐ。





｢バカだね、俺達。｣



｢おいっ、二階堂のせーだぞ？俺の腹めっちゃ出たわっ、｣



｢ほんと、ニカのせいで食べ過ぎちゃったじゃん。｣



｢いやっ、俺のせいかよっ？！｣





･･･二人に弄られるのも通常運転。



まあ、俺らはこうしてずっとやってきたんだ。



でも･･･、



もう、こうして三人では会えねーな。







その時Aのスマホから着信音。





｢･･･ミツだ。｣




三人で顔を見合わせる。




｢なんだろ？出てくるね？｣



席を外して店の外に向かうA。







俺ら二人、睨み合うように見つめ合う。









｢おい。ミツ、マジじゃね？｣



｢･･･マジだな。｣





ふぅーっとため息を付く玉。





｢･･･ライバルは玉だけじゃねーのかよ、｣



｢二階堂と、ミツ、か。なんか複雑。｣








黙り込んでしまう俺達。






ミツという予想外の強敵。




あいつの女受けの良さは計り知れない。
正直なんであのチビがモテてんのかさっぱりわかんねーけど、きゃっきゃ言ってる女子社員は数多い。
チャラミツ、恐るべし。




玉は見るからに人気はあるんだけど。
玉は女の子にわかりやすく距離置いちゃう人見知りだから意外と寄ってくる女の子は少ない。
サービストークもないしね。




・・・ミツのあの雰囲気にAはやられちゃうのか？




元々苦手だっつってたくせに
そんなに居心地悪くなかったとか言うレベルにまで昨日だけで昇格してるミツは、やっぱり鬼チャラい。





｢俺、玉よりミツの方がやだ。｣
｢俺だって、二階堂よりミツとか無理だわ。｣






・・・まぁ、結果自分ものにしちゃえばいいだけの話し。






｢玉？これからは個人プレイで行こうぜ。｣




玉も、もう仲良し三人組じゃいられねーって思ってんだよな。




｢そうだな。二階堂、いきなり手とか出すんじゃねーぞ？｣



｢それはこっちのセリフだわっ。｣





玉とミツ、二人がどう攻めるのかわかんないし怖いけど
俺は俺のやり方でAに振り向いてもらうんだ。





・

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