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「だってずっと特定の子と付き合う事避けてたんだぜ?今更、本命の彼女作る、とかすげープレッシャーっつーか。」
「⋯前も言ってたけど、宏光、なんだか真面目過ぎない?」
「⋯⋯宏光って。また呼ぶじゃんおまえ。マジで期待するっつってんだろ?」
しまったって顔してももう遅いし。
そんな私に呆れ顔で宏光は続ける。
「ずっと彼女出来ては別れるっての繰り返してて。別れるのってすげー労力いるんだよね。かと言って大事にもしてやれねーし。オレ彼女より自分のしたい事優先しちゃうからさ。だからオレは彼女とか作っちゃいけないんだってずっと思ってた。」
「⋯そう。」
「⋯だから。Aの事も気安く彼女にしちゃいけないって思った。おまえあれからすぐ男出来たろ?どんどん幸せオーラ出してくおまえ見てるの、なんか眩しかったわ。」
「⋯嘘だ。」
私は宏光を忘れようと必死だったのにそんな訳ないじゃん。
「嘘じゃねーって。神々しかったよ。オレがしてやれない幸せ、彼氏に貰ってんだなって思うとそっちの方が良かったんだって言い聞かせたりしてさ。」
「⋯⋯。」
「それなのに仕事も一緒になっちゃうし。そしたらもっといいなって思うようになっちゃってさ?おまえ、初日に生き地獄だって呟いただろ?あれ、オレも同じ事思ってたからな?」
そんな⋯
同じ想いならどうして⋯?
でもっ⋯
「遅いよっ。だってもう、私っ、大事な人いるのにっ⋯、」
全部今更じゃんっ。
あの時宏光と相思相愛だったとしたならあの頃の自分に教えてあげたいよ。
だけどもう全部遅いんだよっ⋯。
「⋯⋯⋯遅くなんかねーよ。」
「遅いのっ!」
「だって、おまえ、まだオレの事全然好きじゃん。見てたらわかるし。」
「っ⋯!」
「だから諦めようと思ったのに諦められねーし。おまえは期待させるような事ばっか言うし。」
まっすぐ私の目を見てる宏光の目を見る事が出来なくて思わず視線を泳がせてしまう。
そんな私の手を握って来た宏光に瞬間ビクってなったけどもう振り払う余裕もなくて。
「⋯なぁ?オレさっきも言ったけど彼女出来てもいつも自分優先だった。だけどAとならそんな自分変えられる気がするんだ。大事にしたいって思う。こんな気持ち初めてでよくわかんねーけど、ちゃんとしたいって思ってんだ。」
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Haru(プロフ) - moraさん» えーっ、なんでだろう。。そして通知なくてもちゃんと読んで下さってありがとうございます(笑)にしても困ります( ̄▽ ̄) (2019年2月26日 18時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - Runaさん» そう言って頂くと本当に嬉しいです(T_T)ぜひぜひまた遊びにいらしてくださーい(^^) (2019年2月26日 18時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - Haruさーん…。またこのお話通知来なくなったんですけどー…。なぜー…。こんなに楽しみにしてるのにー。通知来なくても、ちゃんと読んでますけど 笑 (2019年2月25日 23時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
Runa(プロフ) - Haruさん» お返事ありがとうございます。敬遠してた反動か、とっても好きなお話になりましたので更新が楽しみです。また感想書かせてもらいます! (2019年2月25日 22時) (レス) id: 929557de91 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - Runaさん» 敬遠されてたのに読んで下さってありがたいです。苦手なキャラなのに受け入れて下さって嬉しいです(^^)ここからは真面目一徹北山さんになりますので(笑)玉ヶ谷もどう出るかー?ってことで今後もお付き合いお願い致します(^^) (2019年2月25日 21時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2019年1月18日 19時