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「おまえ、オレの事宏光って呼んでんじゃん?無意識な訳?」
⋯そういえば。
いつの間にか宏光のペースで会社の先輩と後輩の枠を越えてしまってる。
「もう呼びません。北山さん。」
悔しくてまた涙が頬を伝うと
親指でグイッと拭われる。
「⋯だからそんな顔して説得力ないっつの、」
「とにかく離してください。」
まだまだ力を緩める気配のない宏光にお願いするしかない。
諦めたように私を抱き起こした宏光は
一度外したブラのホックをよいしょって止めてきた。
「ちょっとっ!!」
「このままやっちまおうと思ったけどちゃんと話ししようと思って。」
やっちまおうって。
ほんとにこの人危険すぎる。
後ずさりした所でため息をつかれた。
「⋯その格好じゃ普通に話し出来る自信ないからなんか着てくんない?」
「っ、⋯そう言えば、これ、ひろ、⋯北山さんが着替えさせた、んですよね?」
「あぁ。だってそのスカートで寝ちゃうとシワになりそうだったしさ?親切だよ、親切。そのままおそっちゃいそーになるの抑えんの必至だったんだからな?こっちも、酔ってるからヤバかったわ。おそわれなかっただけ感謝しろよー?」
「・・・ありがとうございます。」
⋯の割にはそこに脱ぎ捨てられたスカートを見て同じじゃないの?って突っ込みそうになるけど。
宏光に無防備に裸を見られたんだって思うと
なんだか恥ずかしくてたまらないし。
っていうか、せっかく着替えさせてくれるならせめてズボンも履かせて欲しかったんですけど。
お互い服を着て、ソファに座るとコーヒーを入れてくれた。
「今日休みだし、どっかうまい朝飯食える所にでも行く?」
頭いてーから家で食うか?なんてあまりにもカップルみたいな雰囲気で言われて戸惑う。
こんな自然体な宏光なんて知らない。
ラフな服装の宏光にドキドキしてる場合じゃないんだって。
「早く帰らないといけないので。要件だけお願いします。」
事務的に答えてないとまた宏光の空気に持ってかれる。
そんな私に苦笑いした宏光は頭をかきながら話を切り出した。
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Haru(プロフ) - moraさん» えーっ、なんでだろう。。そして通知なくてもちゃんと読んで下さってありがとうございます(笑)にしても困ります( ̄▽ ̄) (2019年2月26日 18時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - Runaさん» そう言って頂くと本当に嬉しいです(T_T)ぜひぜひまた遊びにいらしてくださーい(^^) (2019年2月26日 18時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - Haruさーん…。またこのお話通知来なくなったんですけどー…。なぜー…。こんなに楽しみにしてるのにー。通知来なくても、ちゃんと読んでますけど 笑 (2019年2月25日 23時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
Runa(プロフ) - Haruさん» お返事ありがとうございます。敬遠してた反動か、とっても好きなお話になりましたので更新が楽しみです。また感想書かせてもらいます! (2019年2月25日 22時) (レス) id: 929557de91 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - Runaさん» 敬遠されてたのに読んで下さってありがたいです。苦手なキャラなのに受け入れて下さって嬉しいです(^^)ここからは真面目一徹北山さんになりますので(笑)玉ヶ谷もどう出るかー?ってことで今後もお付き合いお願い致します(^^) (2019年2月25日 21時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2019年1月18日 19時