69 裕太side ページ24
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唇から離れてもまだぼんやりとしてる雪ちゃん。
「嫌じゃなかった?」
「⋯⋯⋯う、ん。」
「じゃあ、もっかいっ、」
後頭部を抱え込んで顔を近付けたらムギュって唇を手のひらで抑えられた。
「裕ちゃんっ!!!」
顔真っ赤じゃん。
かーわいっ。
「なにー?」
雪ちゃんの手のひらをオレの手で掴んで唇から離す。
そのまままた唇をんー、って近付けたら
めちゃくちゃ焦ってて、もう片っぽの手でまた唇を塞がれた。
「⋯キス出来ないんですけど?」
もうね、可愛くて堪んないわ。
内心めちゃくちゃニヤついてるけど顔に出てない事を祈る。
「っ!!!なん、っでっ??」
「だから好きだから。キスしたい。」
「えっ?裕ちゃんっ?ちょっと待ってっ?」
「またなーい。」
なんて言いながらも
あんまり刺激与えちゃうと可哀想だからギュッて抱きしめた。
「⋯ごめん。雪ちゃんのファーストキス、奪っちゃった。」
抱きしめてる雪ちゃんの心臓の音が聞こえるんじゃないかってくらい。
⋯このドキドキはオレの事、意識してくれてるって事でしょ?
オレだって。
今までで一番雪ちゃんを感じられる距離に舞い上がってる。
緩く抱きしめてるオレから離れようとしないって事は、嫌じゃないって事でしょ?
「⋯裕ちゃん、私の事、好き⋯なの?」
オレの胸の中でくぐもったその声は半信半疑だ。
「⋯うん。気が付いたら好きになってたみたい。」
「⋯お姉さんより、⋯⋯好き?」
「⋯雪ちゃんにはキスしたいけど姉貴とはキスできないっしょ。」
そこで姉貴が出てくる辺り雪ちゃんらしいけど。
黙り込んで何かを考えてるみたいな雪ちゃんの体を離した。
「オレを雪ちゃんの初カレにして?」
自分でもわかるくらい今オレは優しい顔してるんじゃないかって。
雪ちゃんを見てるだけですげー幸せな気持ちになれんの。
また無意識に頭なでなでしちゃってるわ。
そんなオレに動じずに今度ははっきりと口を開く雪ちゃん。
「どうして?裕ちゃんが私の彼氏になるの?」
「どうして?って⋯嫌?」
「⋯⋯嫌じゃないよ。」
ほらね?
わかってたって。
まだ難しい顔してる雪ちゃんのほっぺたにキスを落とした。
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Haru(プロフ) - moraさん» えーっ、なんでだろう。。そして通知なくてもちゃんと読んで下さってありがとうございます(笑)にしても困ります( ̄▽ ̄) (2019年2月26日 18時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - Runaさん» そう言って頂くと本当に嬉しいです(T_T)ぜひぜひまた遊びにいらしてくださーい(^^) (2019年2月26日 18時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - Haruさーん…。またこのお話通知来なくなったんですけどー…。なぜー…。こんなに楽しみにしてるのにー。通知来なくても、ちゃんと読んでますけど 笑 (2019年2月25日 23時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
Runa(プロフ) - Haruさん» お返事ありがとうございます。敬遠してた反動か、とっても好きなお話になりましたので更新が楽しみです。また感想書かせてもらいます! (2019年2月25日 22時) (レス) id: 929557de91 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - Runaさん» 敬遠されてたのに読んで下さってありがたいです。苦手なキャラなのに受け入れて下さって嬉しいです(^^)ここからは真面目一徹北山さんになりますので(笑)玉ヶ谷もどう出るかー?ってことで今後もお付き合いお願い致します(^^) (2019年2月25日 21時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2019年1月18日 19時