足立華の恋。ー二階堂sideー ページ5
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「ニカ、今日はかっこよかったよ?」
相沢がそそくさとガヤさんを連れて消えてからポツンと残されたオレ達。
車で足立を送りながらの車内で足立が口を開いた。
「かっこよくねーわ。⋯ちゃんと後輩出来てたかな、オレ。」
「うん。出来てた。」
そっか。なら良かった。
今日でほんとにオレの気持ちにケリ付けよって思ってた。
やっぱりミツとAさんはお似合いだ。
オレはちょっと夢見てただけ。
「なぁ、足立。オレさ、好きだったAさんと付き合えたんだから頑張ったよな?」
「うん。ニカは頑張った。高嶺の花をよくゲットしたよ。」
「だよな。最初から無理な物を追い求めた結果だよな。」
「⋯そーだよ。だから初めからやめときなって言ったじゃん。」
「おまえの言う事聞いてりゃ良かったのかな、じゃあ。」
こんなに今虚しいなら。
「他人の助言なんか耳に入らないくらいもうニカはイトさんの事好きだったよ。」
いつもより少し酔ったような口調の足立は窓の外を見つめたまんまで何かいつもの足立と違う気がするけど⋯今のオレにはそこまで構う余裕はない。
⋯だよな。
今更なに振り出しに戻ろうとしてんだ。
オレは恋焦がれたAさんと一瞬でも付き合えたんだから。充分じゃん。これ以上何を望む事がある?
やるせない気持ちを抱えながら運転してたら、足立も黙っちゃったまんまでそのまま足立のマンションの前に着いた。
「ちょっと上がってかない?お茶でも入れるけど?」
このまま一人になるのも寂しくて足立に誘われるまま、何も考えず部屋へと足を踏み入れた。
・
「⋯こんなイブも悪くねーよな。」
足立の入れてくれたラテを飲みながら一息付く。
「うん。悪くない。」
「おまえも彼氏と別れたし、オレも別れたし。」
ちょうどいいじゃん。
でも足立が彼氏いたら今頃オレ一人かよ⋯怖⋯。
「まぁ、私の場合は別れたくないって泣かれたけどね。」
「えっ?そーなの?おまえ振られたんじゃねーの?」
「なんでよ?」
「いや、その、なんとなく?」
「じゃあなんで?彼氏出来た!って散々奢らされたのなんだったんだよ?」
「⋯そうでもしなきゃ、自分の気持ちが整理つかなかったんだよ。」
「⋯どういう意味?」
オレの問いかけに今まで見た事のない足立の何かを決意したような顔で見つめられて間抜けな顔しか出来なかった。
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Haru(プロフ) - moraさん» 私もなんだか太ちゃんと結婚する気になってたんですが。。(おい) (2020年4月24日 21時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - うわぁー!すっごく素敵!!!なんか、光景が思い浮かぶー! (2020年4月23日 23時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» ちょっとページが足りずイチャイチャ少なめですがなんとかいちゃつかせて終わりになりました(笑)さっこさんも最後までコメントありがとうございました!最後明るく終わらせられてほっとしています(笑)また他作品もよろしくお願いいたします(^^) (2020年4月23日 16時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 書けてます!バッチリです!\(^o^)/もうちょっとしんどいが続くかと勝手に思ってたので、すんなり日奈子ちゃん出てきてホッとしました(笑)よく考えたらしんどいが続いたら、君のその手に本編の内容になっちゃいますもんね(笑) (2020年4月23日 1時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» ラブラブかけてますー?今頑張ってラブラブしてみよう、としてるとこです(笑)あと少しで終わりますのでラブラブ、を、堪能してくださればと思います(笑) (2020年4月23日 0時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2018年12月14日 21時