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それから一ヶ月。
やばい。
Aの方からぜんっぜん結婚のけの字も出て来ないんだけどっ?!
やっぱりオレばっかだったのかよ⋯
オレだけがしたいしたいって、空回ってたんだ。
そうだよな。いくら付き合い長くたって
彼女になったのは最近だし。急ぎすぎたか。みっともな。
「⋯なぁ、A?結婚の話しなんだけどさ。」
「うん。」
「⋯オレ、早くAを自分のものにしたくてめっちゃ焦ってたんだわ。でも、もういいぞ?」
「⋯なにがもういいの?」
「秋って言ってたけど。Aが本当にしたくなる時まで全然待つわ、オレ。」
めちゃくちゃ勇気出して言った。
だって本音は今すぐにでも式挙げちゃいたいくらいだから。
でもそれでAから笑顔が減ってたら意味ないっていうか。
オレの言葉聞くなりAの目から声を上げるでもなく一粒の涙がこぼれ落ちた。
「なんでっ?宏光、私ともう結婚したくなくなっちゃったっ?」
「え⋯そーじゃねーよ。おまえがあんまり乗り気じゃないみたいだからさ?急がなくてもいいかなって話しじゃん、っ、」
言い終わらないうちにオレの胸に飛び込んで来たAを抱きとめる。
「嫌だっ、いやだよ?私っ。予定通り秋に式あげるのっ。」
「⋯無理しなくたっていいんだぞ?」
「無理じゃないっ。」
ついに泣きじゃくり出したAをソファに座らせてオレも隣に座った。
「⋯じゃあ、なんで?A、式場選びも楽しそうじゃないし全然決めようとしないからさ?正直乗り気じゃないって思ったよ。」
「⋯それは⋯ごめん。でも嫌な訳じゃないんだよ?」
「じゃあ⋯なんで?」
「結婚するって思えば思う程、なんていうか自信なくなってきて。ほんとにちゃんとやっていけるかな、とか。仕事もほんとに続けられるのかな、とか。」
「うん。」
「⋯宏光が私に、飽きちゃわないかな、とか。」
ほー。
「なんだか今が楽しすぎるから結婚したらなにか変わっちゃいそうで怖いっていうか⋯」
ほーーー。
「マリッジブルーってやつですか。」
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Haru(プロフ) - moraさん» 私もなんだか太ちゃんと結婚する気になってたんですが。。(おい) (2020年4月24日 21時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - うわぁー!すっごく素敵!!!なんか、光景が思い浮かぶー! (2020年4月23日 23時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» ちょっとページが足りずイチャイチャ少なめですがなんとかいちゃつかせて終わりになりました(笑)さっこさんも最後までコメントありがとうございました!最後明るく終わらせられてほっとしています(笑)また他作品もよろしくお願いいたします(^^) (2020年4月23日 16時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 書けてます!バッチリです!\(^o^)/もうちょっとしんどいが続くかと勝手に思ってたので、すんなり日奈子ちゃん出てきてホッとしました(笑)よく考えたらしんどいが続いたら、君のその手に本編の内容になっちゃいますもんね(笑) (2020年4月23日 1時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» ラブラブかけてますー?今頑張ってラブラブしてみよう、としてるとこです(笑)あと少しで終わりますのでラブラブ、を、堪能してくださればと思います(笑) (2020年4月23日 0時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2018年12月14日 21時