※ ページ20
・
「オレ⋯⋯足立の事好きなの？」
「それ私に聞く？」
「でも足立とキスすんのは嫌じゃないの。」
「⋯どういう事？」
「⋯どういう事なんだと思う？」
・・・子犬みたいにクゥーンって不安そうに私に訊ねてくるニカがなんだか愛らしくて堪んない。
「じゃあ、私と、付き合って⋯みる⋯？」
強気で攻めるんじゃなくて
ここはニカの意志に任せたかった。
今断られても、きっと私達はそのうち付き合うんだろうからってニカの顔を見てたら確信した。
「付き合ったらキスだけじゃ済まねーぞ？」
「そうだね。いいの？」
「いや、それこっちのセリフだしっ？」
「何をそんなに迷ってるの？」
「足立の彼氏になる事は簡単だけど⋯キス以上の事してやっぱ違ったとか言っておまえを傷付けたくないっていうか。」
「じゃあ、ニカがしたくなるまでしないってのはどう？」
触れたいからって思うまんま触れないように気をつけなきゃ。それならそんな雰囲気にもなんないよね？
私の言葉にも歯切れ悪く頭をかいてるニカ。
どうしよう？ニカの頭の中、全然読めない。
いつもは何考えてるのかなんてわかりやすいくらいなのに。
そのうち頭を抱えて一人で唸ってから
あのさ、って言いづらそうに
「もう既にオレ、全然おまえと出来るんだけど。」
「⋯ん？」
「今すぐにでも、⋯押し倒してい？」
「・・・・えっ？！」
「ほらー、そうなるとやっぱ引くだろ？足立もよく考えた方がいいって。オレと本気で付き合うのかどうか。」
「何言ってんの？」
引いてる訳ないじゃんっ？
私がどれだけニカが好きかって伝わってないの？
「いいに決まってんじゃん。」
もうニカから、なんて言ってらんない。
よくわかんないけどニカが私の事抱きたいなら私は喜んで受け入れるよ。
ニカの首に腕を回すと一瞬戸惑いを見せたけど
すぐに諦めたように抱きしめてくれた。
「⋯もう、知らねーぞ？」
私を抱き抱えてすぐそこのベットになだれ込む。
いいよ？
ニカはきっと好きでもない女とはこんな事しないの。
大丈夫。
私はそんなニカだから、好きになったの。
「ニカ、大好きだよ？」
真っ直ぐ目を見て言う私に照れ笑いした後
私の事を大事に見つめてくれる。
私、ニカにこの目で見て欲しかったの。
今日から私の、彼氏⋯⋯決定ね？
足立華の恋。
Fin
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1335人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Haru(プロフ) - moraさん» 私もなんだか太ちゃんと結婚する気になってたんですが。。(おい) (2020年4月24日 21時) (
レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - うわぁー！すっごく素敵!!!なんか、光景が思い浮かぶー！ (2020年4月23日 23時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» ちょっとページが足りずイチャイチャ少なめですがなんとかいちゃつかせて終わりになりました(笑)さっこさんも最後までコメントありがとうございました！最後明るく終わらせられてほっとしています(笑)また他作品もよろしくお願いいたします(^^) (2020年4月23日 16時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 書けてます！バッチリです！＼(^o^)／もうちょっとしんどいが続くかと勝手に思ってたので、すんなり日奈子ちゃん出てきてホッとしました(笑)よく考えたらしんどいが続いたら、君のその手に本編の内容になっちゃいますもんね(笑) (2020年4月23日 1時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» ラブラブかけてますー？今頑張ってラブラブしてみよう、としてるとこです(笑)あと少しで終わりますのでラブラブ、を、堪能してくださればと思います(笑) (2020年4月23日 0時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Haru
| 作成日時：2018年12月14日 21時
