※ ページ15
店を出てぶらぶら歩いてると何メーターあんだ?ってでっかいツリーを見つけて二人で見上げる。
「綺麗だねー。」
「クリスマスって感じだな。」
「昨日からずっと北山と過ごせて、こんな幸せなクリスマスをありがとう。」
さっきまでオヤジだ、キモイだ散々言ってた癖に急にしおらしいし。
「これからは毎年一緒じゃん?」
「⋯うん。」
「なんだ、その間。」
「いや、現実味が無くて。」
そお?
オレはこれから過ごしてくイトとの人生、楽しみで仕方ないのに。
「帰って現実味を味わわせてやるか。」
あー、とりあえず帰りてー。
「今、北山の頭ん中透けて見えるよ?」
オレの頭をジト目で見てるイト。
「⋯ど?オレの頭の中?」
「えっちぃー、しかない。」
「正解!ほら、帰るべ。」
わかってんなら察しろ。
もう!って呆れたように笑うイトの手を取って歩き出す。
チキンまた食いてーなー。
ケーキも買って帰ろ?
隣り合わせのお互いの揺れるピアスを時おり目にしながら、そんな話ししながら歩く。
「あれ、雪⋯⋯」
「わ、寒いと思ったら降って来たじゃんっ。」
チラチラと降り出した雪はやがてどんどん大雪になってきてる。
家に付いた頃には二人とも頭やコートに、雪が振り積もってて⋯
マンションの入り口まで来てとりあえずお互いの雪を払い合う。
「あははっ、イト真っ白で原型見えてねーじゃんっ。」
色白だから目閉じてたらもうわかんねーわ、なんて。
「北山は⋯なんだかサンタさんみたい。」
ちょうど赤いダウンを着てフード被ってたオレの頭には相当雪が振り積もっててバサっとフードを取ると雪がサラサラと落ちてく。
「あ、サンタさんいなくなったじゃん。」
「ばかやろ、オレそんないい人じゃないし。」
「なんで。私にとっては北山はなんでも私に与えてくれるサンタさんみたいなものだよ。」
⋯なに、それ。
オレ、そんなキャラだっけ?
「イト、オレの事、だいっぶ買い被ってねーか?」
そこまで期待に応えられるかと言われると自信ねーわ。
「そうかもね。でもいいの。私」
「いいの?」
「結局は北山がどんなに悪くったって浮気したってなんだって⋯私の一番に代わりはないから。」
1335人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Haru(プロフ) - moraさん» 私もなんだか太ちゃんと結婚する気になってたんですが。。(おい) (2020年4月24日 21時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - うわぁー!すっごく素敵!!!なんか、光景が思い浮かぶー! (2020年4月23日 23時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» ちょっとページが足りずイチャイチャ少なめですがなんとかいちゃつかせて終わりになりました(笑)さっこさんも最後までコメントありがとうございました!最後明るく終わらせられてほっとしています(笑)また他作品もよろしくお願いいたします(^^) (2020年4月23日 16時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 書けてます!バッチリです!\(^o^)/もうちょっとしんどいが続くかと勝手に思ってたので、すんなり日奈子ちゃん出てきてホッとしました(笑)よく考えたらしんどいが続いたら、君のその手に本編の内容になっちゃいますもんね(笑) (2020年4月23日 1時) (レス) id: 6eb9e2cf38 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - さっこさん» ラブラブかけてますー?今頑張ってラブラブしてみよう、としてるとこです(笑)あと少しで終わりますのでラブラブ、を、堪能してくださればと思います(笑) (2020年4月23日 0時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Haru | 作成日時:2018年12月14日 21時