オレの姉貴の恋愛事情。

４３ 裕太side ページ44

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気付けば雪ちゃんの家の最寄り駅まで来てた。



一人ではいられなくて雪ちゃんの顔が見たくて⋯



なにしてんのー？って何気なさを装ってメールをすると今家に帰ったよーって即レス。



どうしたんだ、オレ。
こんなメールだけでもちょっとほっとしちゃってる。




昨日慰めて貰ったばっかじゃん。
雪ちゃんの話も聞いてオレも散々あいつの文句言ってさ⋯？



情けないけど、オレの方が雪ちゃんより参ってる気がする。









お父さんの再婚相手と会った雪ちゃん。
想像通り素敵な人だったらしくて反対のしようがないってもう腹をくくったらしい。



そう言いながらめちゃくちゃ落ち込んでたけどね。



お父さんの幸せを優先した雪ちゃんは
ちゃんとお父さんを応援しようと頑張ってるんだ。








⋯オレは？






ガヤさんなら、
ガヤさんなら？





「だぁーーーーっ！！！」





嫌だよっ。
ガヤさんがいくら姉貴を大事にするって保証があったって、いくら王子だからってっ！






・・・でもあのチビより数万倍マシじゃねーか。



あのチビと離れてガヤさんを選んだ方が絶対姉貴の為なんだ。
だってオレの存在が姉貴を救う事はないんだって嫌って程わかったんだから。




悶々と頭を抱えてたら着信が鳴った。




『あ、裕ちゃん？』


「⋯うん。」






雪ちゃんの声、マジで癒されるわー⋯



仲良くなってからはもう敬語も取れてきたついでに名前で呼んで貰ってる。



わかんないけど初めて、裕ちゃん、って呼んでくれた日はこそばゆい気持ちになったわ。




『なんかあったんでしょ？』



「⋯わかる？」



『なんとなくだけど。話し聞くよ？』



電話越しじゃやっぱり物足りなくて。






「実は雪ちゃんの家の近くまで来てる。」



ほんとかっこ悪いけどそう言うとえ？って驚いてたけどすぐ行くからって電話が切られた。



なんだろ。男前な彼氏みたいだ。



きっと急いでここまで来てくれるんだろなって。



そんな雪ちゃんが目に見えるようでクスッと笑ってしまった。





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