40 裕太side ページ41
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見つけた。
姉貴の相手。
すぐにわかった。
胸ぐら掴みそうになるの必死で堪えたし。
それに、去っていく時のあの匂い⋯
姉貴からもたまに香る、知ってる匂いで
それだけで頭に血が上った。
それなのに姉貴は後を追い掛けて行っちまうし。
あんなチビのどこがいい訳?!
置いてかれた途端抑えてた怒りが込み上げて我慢出来ねーっ。
⋯大人の余裕?みたいなの?
なーんかオレの事小馬鹿にしてるみたいなあの薄ら笑い?むっかつく!
バカじゃね?あいつが話してるだけで姉貴が本命じゃないってすぐわかるじゃん!なんだよ、これからも会う事ないって。平然と嘘付いてんじゃねぇ!!
・・・ここでずっと待ってたらあいつと二人で出てくるのか?
それならそうで姉貴を引き摺ってでも引き離してやるっ。
そんな事して姉貴が困るの目に見えるのに
どうしてもあの男に姉貴を幸せに出来るとは思えなかった。
・・・オレが守らなきゃ。
そう決めて二人が出てくるのを待ってると
⋯なんて事ない。
うつむき加減に会社から出てきた姉貴。
オレに気付かず通り過ぎようとする所を掴まえると、真っ赤に腫らした目でオレを見上げた。
「⋯あねき?」
オレの顔見るなり気まずそうに目を泳がせてる。
「あいつに泣かされたの?」
「⋯ちがうよ。」
「じゃあなんなんだよ?」
何かされたのか?
酷い事言われた?
なんっであんな男にオレの姉貴を振り回されなきゃなんねーの??
今すぐ目の前の会社に乗り込んであいつをとっ捕まえて殴りたい。
拳をギュッ握りしめた時に
姉貴の手がオレのコートの裾を掴んだ。
「ごめんね?心配かけて。もう大丈夫だから。帰ろ?」
無理に笑顔を作ろうとする姉貴に
ほんとにオレはなんにもしてやれねーんだってやるせなくて堪らなかった。
今にも崩れ落ちそうな姉貴の肩に手を回して寄り添いながら駅までの道を歩いた。
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「⋯なんで?」
家に辿り着くとガヤさんが立ってる。
「Aちゃんに会いたくてさ?」
なんて微笑んでたガヤさんが姉貴の顔を見るなり言葉失ってる。
視線で何があった?って聞いてくるんだけど、オレにはわかんねーんだよ。力なく首を振る事しか出来なかった。
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mora(プロフ) - わたし、毎日でもいけます←ヲイ 北山さんじゃないけと、求められたら答えられる自信あり。←聞いてない (2019年1月15日 15時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» そーですよね。友達とか意外と最高かも。。ずっと一緒にいられるから(T_T)みっくんと結婚なんてしたらほんと不器用で可愛らしいしかなくて子供と一緒にいる感覚になりそう(笑)それで3日に1度オスになってくれたら言う事なし!←結構贅沢な事言ってる(笑) (2019年1月15日 13時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - 結局、北山担はどんな北山さんでもまるっと好きですからお近づきになれるなら立場どれでもいーですよねー♪笑確かに結婚するならたいぴかも。あーでもなぁ、不器用な北山さんが見せてくる頑張ってる感もやっぱり捨てがたいー。←真剣 (2019年1月14日 22時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» タイプ全然違うから迷ってしまいません?結婚するならたいぴ、遊ばれるならみっくん←おい。いや、みっくんなら恋人でも結婚でもはたまたお友達でもなんでもいいんですけどね(T_T) (2019年1月14日 22時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - たいぴか…。ちょっといーかも 笑 でも結局北山さんがいい!って絶対なりますよねぇ。タイプ全然違いますもんねぇ。 (2019年1月13日 23時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2018年10月17日 14時