オレの姉貴の恋愛事情。

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「かわいー子いたのに玉森の弟が持ち帰ったって柏木が嘆いてたぞ？」



おまえ、弟とコンパ行くなんて正気か？ってだいぶバカにされてよね、これ。



「なんとでも言って。成り行きなの。ほんとにめんどくさかったんだから。」




「⋯コンパに行くのが？それとも弟も一緒なのが？」



言いながら押し倒されて
もうその目は私の返事なんてどうだっていいんじゃないかっていうくらい色を持って見つめられる。



「⋯どっちも、」



めんどくさい、と言おうとした言葉を宏光の唇に飲み込まれてほら、やっぱりどうでも良かったんじゃん、って。




・・・さっきまで一緒に食事して楽しかった夢のような時間は
こうして体を重ねてしまうとやっぱり宏光が私を求めてるのはこれだけなのかな、なんて卑屈になる。



二人で食事してると意外と色んな話に花が咲いて
プライベートではこんな風に笑うんだ、とか
普段こんな事思ってるんだとか。



知らない宏光が沢山知れて、今までの私達は本当に体を重ねるだけの関係でお互いの事何も知らなかったんだって思い知らされた。








それにしても、なんだか今日の宏光はいつになく激しくて意地悪で戸惑う。









「⋯怒ってる？」



全てが終わった後も宏光の顔は怖くて、
ほんとに浮気した彼女だとでも思って抱いてるんじゃないか、って勘違いする程嫉妬にまみれてるような行為で。



気付けば私の体中には宏光からの独占欲の塊のようなキスマークが無数に付いてた。




「怒ってねーよ。」




⋯そんな顔で怒ってないって言われてもなんの説得力もないんだけど。




はぁーっと、息を吐いてタバコを取り出そうと起き上がった宏光が私の体を見てえ？って。




「⋯それ、オレが付けたの？」



「⋯怖いこと言わないでよ？」



宏光とする前に無かった物がいったい誰が付けるのよ？



ついてる痕の首すじや胸元、二の腕なんかを一つ一つ親指で撫でて来て、マジか⋯って真剣な顔してる。






その後無言でタバコを取って火を着けた。



ふぅーって煙を燻らせて
その煙を眺めながら今度はため息。







「⋯宏光？」



堪らず呼びかけるとこっちを向いて



「⋯やっぱりおまえムカつくわ。」 って一言。






⋯ほんっと、意味わかんない。





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