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・・・骨抜きだ。
この人の纏う空気に包まれて抱かれてるだけで
何か媚 薬でもあるんじゃないかってくらい溺れてしまう。
今日で四回目。
『ダメだ、昨日の埋め合わせして。』
例のコピー機の所でいきなり項垂れるように後ろから抱き締めてきて誘われたんだ。
彼女でもない私にそんな切羽詰まった顔しないでよ⋯。
このまま私はいつまでこの関係を続けてくんだろって戸惑いも吹き飛ぶくらい宏光に夢中にさせられて、そんな自分が怖くなる。
「なんか今日のA、いつもと違うくね?」
一度離れた体を寄せて腕まくらをしてくれる。
「⋯なにが違う?」
「⋯他の男の匂いする。」
⋯何言ってんだか。
「宏光の中では私は同棲中の人がいるからじゃない?」
さすがにね。嫌味の一つでも言いたくなる。
「⋯同棲中の男以外のオスの匂いだよっ、」
首筋をクンクンしてくるからくすぐったくて、ひゃって首を竦める。
一瞬、昨日のガヤさんの香りでも移ってる?って錯覚するくらい宏光が嗅ぎ付けてる気がしてドキリとする。
「⋯同棲中の人は良いのに他の人はダメなの?」
「当たり前じゃん。何人男はべらせてんだよ?その中の一人になるなんてまっぴら。」
⋯よくわかんない理論を整然とよくもまぁ。
ガヤさんに告白された日。
帰り際、裕太がいない隙にこそっと耳打ちされた事が頭を離れない。
___ヤキモチでも妬かせてみたら?
まさか。宏光が私に?
___本気じゃなくても独占欲がある生き物だからね、男は。
私を落としたいのか、宏光と上手くいって欲しいのかよく分からない言葉を残して帰って行ったガヤさん。
「告白されたよ?昨日。」
途端私を見つめる宏光。
「⋯どうすんだ?」
「どうしたらいいと思う?」
「二股か?」
⋯宏光はその中には入ってない訳ね。
ややこしいよ。
「何度も言うけど、私同棲してる人いないの。彼氏はいない。」
宏光が好きだから、って続きは心の中で呟く。
ふーん。って興味あるのかないのか
よくわからない返事をして仰向けになった。
「⋯オレがとやかく言う事じゃねーけど」
うんうん。
「⋯そいつと付き合ってもオレの相手してね。」
・・・やっぱり変な事言うんじゃなかった。
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mora(プロフ) - わたし、毎日でもいけます←ヲイ 北山さんじゃないけと、求められたら答えられる自信あり。←聞いてない (2019年1月15日 15時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» そーですよね。友達とか意外と最高かも。。ずっと一緒にいられるから(T_T)みっくんと結婚なんてしたらほんと不器用で可愛らしいしかなくて子供と一緒にいる感覚になりそう(笑)それで3日に1度オスになってくれたら言う事なし!←結構贅沢な事言ってる(笑) (2019年1月15日 13時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - 結局、北山担はどんな北山さんでもまるっと好きですからお近づきになれるなら立場どれでもいーですよねー♪笑確かに結婚するならたいぴかも。あーでもなぁ、不器用な北山さんが見せてくる頑張ってる感もやっぱり捨てがたいー。←真剣 (2019年1月14日 22時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» タイプ全然違うから迷ってしまいません?結婚するならたいぴ、遊ばれるならみっくん←おい。いや、みっくんなら恋人でも結婚でもはたまたお友達でもなんでもいいんですけどね(T_T) (2019年1月14日 22時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - たいぴか…。ちょっといーかも 笑 でも結局北山さんがいい!って絶対なりますよねぇ。タイプ全然違いますもんねぇ。 (2019年1月13日 23時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2018年10月17日 14時