9 裕太side ページ10
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ひとしきり鍋の準備が出来たらしく、仕上げは姉貴に任せたガヤさんがこっちへ来た。
クイッと顎で促され、キッチンと離れたソファーへ。
「なに?」
「Aちゃん、やっぱり男出来たな。」
「⋯ガヤさんでもわかる?」
「髪の毛、男のコロンの香りした。」「は?!」
「裕太?どうかしたぁ?」
キッチンからオレ達をのぞき込む姉貴の顔をガン見。
「いや、なんでもない、ごめんね?」
オレの大声に反応した姉貴にガヤさんがすかさず謝ってるけどオレの動揺は半端ない。
「今日、真っ直ぐ帰ってきたのなら相手は社内の人間だな。」
「⋯そうか。」
この数分ですでにそこまで追跡出来ちゃってるガヤさんは、きっとオレよりストーキングの才能があると思う。
ってか待て。
なんっで、社内で髪の毛に香りが移る程いちゃついてんだ?
どんな男なんだよ?なんて考えてるとめらめらと闘士が湧いてくる。
ガヤさんも同じ事思ってるらしく渋い顔してる。
ここだけは共感するよ、兄貴っ。
あとは⋯ってため息付きながら
「前会った時より数段色気増してんじゃん。ここ最近だな、その相手とは。」
「そうだね。そうだと思う。」
「問題はなんで弟に隠してるかって所だな。」
・・・イケない恋でもしてんのかよ?
思い当たる事はガヤさんも言ってた事しかない。
姉貴に限ってそんな人の道を外れたような恋、わざわざするだろうか?
現実主義でどこか冷めたような恋愛観を持ってる事も知ってる。
”男の人にそんな夢なんて抱いてないよ”
”運命の人、なんて信じてない、たまたまタイミングが会った人と付き合ってるだけでしょ”
”冷めてる?熱くなっていい事あるの?”
⋯今までの姉貴の発言を思い起こしながら
不倫、なんてありえねーよなって。
でもだからこそ、割り切った関係とかも普通にできそうな性格でもあるか⋯?
「姉貴ーっ、ダメだってぇーっ!」
「へ?裕太?」
「あ、なんでもない、Aちゃん、ごめんね?」
何言ってんだって突っ込まれながら
ガヤさんがまたキッチンに向かって叫んでる。
だってこれが冷静でいられるか?!
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mora(プロフ) - わたし、毎日でもいけます←ヲイ 北山さんじゃないけと、求められたら答えられる自信あり。←聞いてない (2019年1月15日 15時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» そーですよね。友達とか意外と最高かも。。ずっと一緒にいられるから(T_T)みっくんと結婚なんてしたらほんと不器用で可愛らしいしかなくて子供と一緒にいる感覚になりそう(笑)それで3日に1度オスになってくれたら言う事なし!←結構贅沢な事言ってる(笑) (2019年1月15日 13時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - 結局、北山担はどんな北山さんでもまるっと好きですからお近づきになれるなら立場どれでもいーですよねー♪笑確かに結婚するならたいぴかも。あーでもなぁ、不器用な北山さんが見せてくる頑張ってる感もやっぱり捨てがたいー。←真剣 (2019年1月14日 22時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» タイプ全然違うから迷ってしまいません?結婚するならたいぴ、遊ばれるならみっくん←おい。いや、みっくんなら恋人でも結婚でもはたまたお友達でもなんでもいいんですけどね(T_T) (2019年1月14日 22時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - たいぴか…。ちょっといーかも 笑 でも結局北山さんがいい!って絶対なりますよねぇ。タイプ全然違いますもんねぇ。 (2019年1月13日 23時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2018年10月17日 14時