オレの姉貴の恋愛事情。

３１ 裕太side ページ32

やっぱりお母さんいなくて、苦労したんだろか？だからこんなに大人びてんのか？なんて思うといじらしくなってくるし。



「老けてますよね？よく言われます。」



苦笑いでそんな事言いながら食べましょって。



「老けてなんてないって！可愛いから！大丈夫！」



あー！やばい。ほんとに抱きしめたくたんだけど。
いや、何度も言うけどこれは特別な感情じゃないぞ？
なんだか存在が守ってやりたくなんだって！





⋯もはや雪ちゃんのパパの気持ち、よくわかる。




「玉森さんだから言うんですけど⋯」



うんうん、もう何でも言っちゃって？



「私、⋯男の人とお付き合いした事なくて⋯。」




「そうなの？」




「玉森さんはお姉さん好きでも彼女作れますか？」



「うん。それとこれとはまた別かな。」




だって姉貴とはヤれねーし。
生理的な問題か？これは。




「⋯私、どうしても男の人、パパと比べちゃって。パパ以上の人なんていないって思ってしまって今まで踏み切れなかったんです。」




やっぱり、私おかしいんじゃないかな？って沈んだ顔してる。




「好きな人は？いた事ないの？」



「学校の先生とか、職場の結構歳上の上司とか。パパと同じ年代の人ばっか気になるんです。でも好き、って聞かれるとよくわかんなくて」



「気になるって気持ちあるならおかしくないって。雪ちゃんまだ２３だろ？今からきっと素敵な人に出会えるんじゃない？」



２３歳で付き合った事ない人って、普通にいるんじゃないかな？



「なんだか玉森さんと話してると元気出ます。」



ほんとに嬉しそうにニコッと微笑んでる。




可愛いじゃねーか。
今までこんな子が誰の魔の手にもかからなかったのが奇跡だぞ？これは。



こうなりゃ雪ちゃんがオレが認める彼氏を作るまで見守ってやんないと！




・・・あれ？これ姉貴への感情とちょっと似てる？






この時のオレは可愛い妹が出来た、くらいに思ってた。




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