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「おいおいおいおい、ちょっと待て、」
「⋯気にしないで?」
「いや、家に帰るだけなのになんでそんな消臭剤掛けまくってんだ?」
オレの匂い、そんな嫌なのかよ?
裸のまんまで自分の服を拾い上げてクンクンしてる。
宏光とこうして会うのは三度目。
過去二回は帰って即お風呂に入って何とか誤魔化したけど⋯
今日はまだ時間早いし絶対裕太に勘ぐられそう。
返す言葉がなくてまだシュッシュッしてる私に急に抱き着いてくる。
「おとこぉー?」
何気にジト目で面白く無さそうに言われるけど。
よく言うよ、本気でもない女にヤキモチなんて随分自分勝手な人よね。
「違うよ、弟。」
は?って。
結局、私にはあなただけだよ、ってわざわざ説明しちゃう私は、相当宏光にハマっちゃってるわけで⋯
「随分とわかりやすい嘘だな。」
「嘘じゃないの。」
これがね。
「私の匂い一つで今日何してきたか当てられちゃうから。」
宏光の香水やタバコの香り、絶対に裕太に即バレして何だかんだ言われるのが目に見える。
「へぇ。ナニして来たか?」
後ろから抱きしめてる手で顎に手を掛けられ宏光の方に引き寄せられる。
「⋯っ、んー⋯、」
ダメダメ、今シャワー浴びて来たのにっ、
こんな事したらまた宏光の香りが移っちゃう、って思いながら胸元を押すけど、もう既にバスローブの紐に手を掛けて解こうとしてる。
「んっ、ダメだって、」
チュッて唇が離されてすぐ、これ以上の行為を拒む私にわかりやすく不機嫌な顔をされて⋯
あ、嫌われちゃうっ、て傷ついてる私がいる。
「男と暮らしてんだ?」
別にいいけど、ってあっさり離れてく宏光の腕を思わず掴む。
「あの、だから、弟なんだってっ。」
ハイハイ、なんて簡単に私の手を解いて目も合わさずそのままバスルームに向かってっちゃった⋯
・・・怒らせちゃったじゃんっ。
でも宏光を怒らせてでも
裕太にバレる訳にはいかないの。
だって宏光は彼氏じゃないから。
宏光にとって私は⋯
なんなんだろ?
でも、こうして会って抱かれたいと思うのは私が宏光の事がどうしようもなく好きだから。
それだけなんだけど⋯
この状況、裕太には説明出来ないから。
とにかく隠し通すしかない。
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mora(プロフ) - わたし、毎日でもいけます←ヲイ 北山さんじゃないけと、求められたら答えられる自信あり。←聞いてない (2019年1月15日 15時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» そーですよね。友達とか意外と最高かも。。ずっと一緒にいられるから(T_T)みっくんと結婚なんてしたらほんと不器用で可愛らしいしかなくて子供と一緒にいる感覚になりそう(笑)それで3日に1度オスになってくれたら言う事なし!←結構贅沢な事言ってる(笑) (2019年1月15日 13時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - 結局、北山担はどんな北山さんでもまるっと好きですからお近づきになれるなら立場どれでもいーですよねー♪笑確かに結婚するならたいぴかも。あーでもなぁ、不器用な北山さんが見せてくる頑張ってる感もやっぱり捨てがたいー。←真剣 (2019年1月14日 22時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - moraさん» タイプ全然違うから迷ってしまいません?結婚するならたいぴ、遊ばれるならみっくん←おい。いや、みっくんなら恋人でも結婚でもはたまたお友達でもなんでもいいんですけどね(T_T) (2019年1月14日 22時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - たいぴか…。ちょっといーかも 笑 でも結局北山さんがいい!って絶対なりますよねぇ。タイプ全然違いますもんねぇ。 (2019年1月13日 23時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2018年10月17日 14時