140 二階堂side ページ45
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やっぱりAさんはミツなんだ。
オレにしがみついて何度も謝るAさんにかける言葉が見つからなかった。
必死にオレに縋るAさんはちゃんと自分でも気付いてんのかな?オレよりミツが好きだって。
付き合い出した当初は
ミツの事想ったまんまのAさんでいいって思ってた。
それでもオレといてくれるならって。
でも一瞬でもAさんの気持ちを手に入れてしまった今、また再びミツを想いながらオレといるAさんなんてオレは求めてない。
一緒にいた時間が長かった分だけ、前は許せた事が今は許せなくなんだ。
でも、ミツはAさんの事どう思ってんだ?
そもそも助けて、とかメールするくらいAさんを求めてるのか?
失恋で弱気になってるからってAさんで気を紛らわそうとしてんなら、他当たってくれってミツに対して怒りが込み上げてくる。
今まで散々いた女の子達はいったいどうなってんだ?
呼べばいくらでも世話してくれる人いんだろって。
・・・なんで今更Aさんなんだよ⋯。
もう一度Aさんの体を強く抱きしめた後で引き離した。
ミツの状態聞かせて?って。
途端驚いたような顔をしたけど、うんって
昨日から今までの様子を教えてくれるAさん。
時々、オレの顔色を伺いながら、心配で家まで無理やりついてったの、とか遠慮がちに話してる。
もうその顔は以前、ミツを想ってた時のAさんじゃんってわかるのに、自分でも不思議なくらい冷静にその顔を見つめながら話しを聞いた。
話し終わってからまたごめんね?って。
「⋯でも、ほんとはまだ北山の事心配で堪らなくて、今もまだ熱下がってなくてね?だからっ、」
「わかった。今度はオレが様子見てくる。」
え?って見開いた目をした後、少し嬉しそうにいいの?って。
別にミツが心配なだけじゃない。
これ以上Aさんとミツを関わらせたくないだけだ。
頭ではもうAさんとは終わりだってわかってても気持ちまではついて行かないんだよ。
行くならちょっと待ってて?ってミツに食べさせるっていうご飯を作る用意を始めるAさんの背中を眺める。
ねえ?気付いてんの?
Aさん、オレの事なんて全然見てない事。
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Haru(プロフ) - ぴのさん» わざわざこちらにも!ありがとうございます!ほんと、ぴのさんのコメがずっと引っかかっててお陰様で物語のエンドが見えてきました(^^)ガヤさんの気持ちなんて考えもしてなかったので(笑)こちらこそ、ありがとうございます! (2018年11月20日 10時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - ありがとうございますm(__)m 私の妄想で…ガヤさん、嫉妬させていただき…なんだか、私も作品に参加できた気持ちで、嬉しいです。毎日 更新が楽しみです。 (2018年11月19日 19時) (レス) id: 084bdea948 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - ぴのさん» ガヤさん、来ましたよぉー!(笑)ガヤさん、今後四角関係参入できるか!?まだわからないですがそちらもハラハラしながら続き見ていただければと思います♪ぴのさんを思い浮かべながらガヤさん嫉妬させてみました(笑) (2018年11月16日 17時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - きたきた〜ガヤさんの、ほどよい嫉妬(>_<) タカシの存在の大きさも、ハラハラです!でも…やっぱり北山君なんですよね。弱気な北山くんに、どう向き合うのか楽しみです。 (2018年11月15日 16時) (レス) id: 084bdea948 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - kanonさん» 断腸の思いですよ、タカシぃ(TT)タカシが報われるようにしたいんですがまだノープランです(いまだに笑)続きすみません^^;今アップしましたのでまた読んで下さいね♪いつもお忙しい中コメントありがとうございます(^^) (2018年11月15日 14時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2018年10月1日 13時