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黙々と用意する私にタカシも黙ったまんま。
「私、北山の様子見たらすぐ帰ってくるから。待ってて?」
「⋯嫌だっつってんじゃんっ、」
「タカシ?お願いっ⋯」
俯いて座ってるタカシの顔を覗き込むと
私の顔を見て深いため息を付いてる。
「ずるいわ、Aさん。オレがAさんの事好きだから許すと思ってんでしょ?」
「⋯タカシはわかってくれるって思ってるよ。」
だって、北山はタカシにとっても大切な先輩なんじゃないの?一緒に心配して欲しい。私の気持ちを疑ってる場合じゃないのに⋯
でもタカシを責める事は出来なくて⋯。
タカシをこんな気持ちにさせてるのは私のせいなんだもん。
「⋯ごめん。行くね?」
返事をしないタカシが気になるけど
早く北山の所行かなきゃって、気が焦る。
マンションを出てタクシーを拾った。
方向はわかっても家まではわかんない。
藤ヶ谷⋯
すぐに藤ヶ谷の顔が浮かんだけど
タカシをほっぽり出して北山に会いに行くなんて藤ヶ谷からも責められそうで携帯を握りしめたまんま。
会社に電話して当直の誰かに聞いてみよう。
そう決めて電話をタップしようとすると
『ミツの家。なんかあったら連絡して。』
北山のマンションの場所と共に送られて来たタカシからのメール。
タカシの優しさにまた泣きそうになりながら
ありがとって返事をした。
・
そもそも家にいるかもわかんないし、
なんの助けて、なのかもわからない。
もう一度北山に電話をかけると今度はすぐに北山の声がした。
「北山?今どこ?なにがあったの?」
私の矢継ぎ早な問いかけに
聞いてるのか聞いてないのか反応がない。
「北山っ?」
『わり。さっき変なメール送って。気にすんな?』
「え?声ガラガラじゃんっ、風邪引いたの?」
私の声を遮るようにそのまま電話が切れた。
とりあえず北山の声が聞けてほっとした。
電話が切れる間際に酷い咳してる声が聞こえて
とにかく家に行ってみよって。
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Haru(プロフ) - ぴのさん» わざわざこちらにも!ありがとうございます!ほんと、ぴのさんのコメがずっと引っかかっててお陰様で物語のエンドが見えてきました(^^)ガヤさんの気持ちなんて考えもしてなかったので(笑)こちらこそ、ありがとうございます! (2018年11月20日 10時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - ありがとうございますm(__)m 私の妄想で…ガヤさん、嫉妬させていただき…なんだか、私も作品に参加できた気持ちで、嬉しいです。毎日 更新が楽しみです。 (2018年11月19日 19時) (レス) id: 084bdea948 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - ぴのさん» ガヤさん、来ましたよぉー!(笑)ガヤさん、今後四角関係参入できるか!?まだわからないですがそちらもハラハラしながら続き見ていただければと思います♪ぴのさんを思い浮かべながらガヤさん嫉妬させてみました(笑) (2018年11月16日 17時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
ぴの(プロフ) - きたきた〜ガヤさんの、ほどよい嫉妬(>_<) タカシの存在の大きさも、ハラハラです!でも…やっぱり北山君なんですよね。弱気な北山くんに、どう向き合うのか楽しみです。 (2018年11月15日 16時) (レス) id: 084bdea948 (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - kanonさん» 断腸の思いですよ、タカシぃ(TT)タカシが報われるようにしたいんですがまだノープランです(いまだに笑)続きすみません^^;今アップしましたのでまた読んで下さいね♪いつもお忙しい中コメントありがとうございます(^^) (2018年11月15日 14時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Haru | 作成日時:2018年10月1日 13時