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「⋯オレはあの時さ、Aが離れてった事悔しくてしょうがなかったけど。後で考えると全く構ってやれなかったから当然かな、って思ってる。」




藤ヶ谷の言葉にブンブンと頭を振るしかない。




「入社したてでいっぱいいっぱいだったよ。Aもだろ?オレ達がすれ違うのは仕方ない事だったんだと思う。」




で、歳上の包容力のある男に惹かれるAの気持ちも今はわかんなくない、って。







「⋯そんな事言わないでよ。」






あの時の私のした事はそんな風に肯定される事じゃない。




「⋯太輔は優しすぎるよ。」




お、久しぶりに名前で呼んでくれたっ、って
変な所で浮かれてる藤ヶ谷に顔が上げられない。



「まあ、あん時の事は時効だろ?今でもそんな思い詰めた顔されると、オレすげー可哀想な男みたいだからやめて?」



オレ、あの教訓を糧にして今の彼女と上手く行ってるつもりだし、ってちょっとドヤってる。



そんな藤ヶ谷の言葉にありがとう、って小さく呟く事しか出来なかった。

















結局北山の彼女の事は聞けずじまい。




⋯本人の口から聞けって事なのかな。
そうだよね。人伝てに聞こうとするなんて失礼だ。



でも応援するって。ますますよくわかんない。



そんな事ばっかり考えてたら仕事が捗らなくて今日は残業になりそう。



何やってんだろって自己嫌悪に陥りながら
気分を変えようと休憩室に向かった。



自販機でレモンティーを買おうとお金を入れた所で足立ちゃんの声が向こう側で聞こえる。







「志乃、昨日北山さんと二人でいる所見かけたんだけど?」



え?志乃って子と一緒なの?!



会話が会話だけに足が竦んで動けなくなった。





「⋯私が入社当時北山さんの事好きだったの覚えてる?」


「覚えてるけど随分前だし、彼と結婚するって⋯」


「⋯そうなの。結婚が決まったら嬉しいはずなのに北山さんの事ばっかり気になるようになっちゃって。ダメ元で誘ってみたら乗ってくれるんだもん。嬉しくてさ。」


「⋯まさか北山さんが志乃の事好きだったなんて思いもしないんだけど?」







⋯ドキドキする。
聞いちゃいけないのに
ここで全部聞いてしまいたいっ。
そしたら志乃ちゃんの悲しい笑い声が聞こえた。



「そんな訳ないじゃん。」




志乃ちゃんの言葉に思わず息を飲んだ。

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設定タグ:北山宏光 , 二階堂高嗣 , Kis-My-Ft2   
作品ジャンル:恋愛
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Haru(プロフ) - にかみつばさん» 初めまして(^^)そんな風に言って頂けるとはっ。ありがとうございます!ニカ担さんですかね?これからニカちゃん出番たっぷりありますので楽しんで頂ければ嬉しいです♪ (2020年5月31日 20時) (レス) id: a682c15f64 (このIDを非表示/違反報告)
にかみつば(プロフ) - 初めまして。ストーリーに引き込まれるようにここまで一気に読ませて貰いました。本当に小説を読んでいるような気持ちになりました。 (2020年5月31日 1時) (レス) id: 74d56dba5b (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - パンダさん» な、なぬ?!(笑)鼻血ですか?だ、大丈夫ですかっ?恋愛マゾ。私もそうかもです(笑)これからこの溺れてるみっくんをどう陸地に上げるか今超悩み中で^^;しばらく溺れさせときますので今度はティッシュ必須で見てやってください(笑) (2018年9月5日 17時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)
パンダ(プロフ) - Haruさん、ご報告です!無茶苦茶になってる北山くんに興奮したのか鼻血出ました(笑)恋愛マゾ気味の私は、イトちゃんの恋より北山くんの苦しさに共感してしまいます。女なのに…。深く溺れるみっくんたまらないですー (2018年9月5日 16時) (レス) id: a68f49692e (このIDを非表示/違反報告)
Haru(プロフ) - ノリコさん» イトちゃんの苦しさが堪んないですよね。北山くんも辛いです。イトちゃんも今は苦しいですがそのうち光が見えてきますので懲りずに読んで頂けたらと思います。終わりの方は苦しさだけじゃなく楽しい展開に出来るようにしたいと思ってます♪ありがとうございます! (2018年9月3日 0時) (レス) id: 476aea9d9a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Haru | 作成日時:2018年8月15日 20時

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