北山さんに恋する彼女達 ☆after story☆ 【完結】

先輩の佐野さん。 ページ8

･･･いつまで待ちゃいんだ？


彼氏と別れるまで、なんもしねーとか変に強がっちゃったよな･･･


１課にいると自然と目で追っちゃうし

給湯室向かってるの発見するとすぐ２人きりになりたくて後追っちゃう。


仕事に集中し過ぎて給湯室から出てくるA見たらなんか損した気分にすらなるオレ。


･･･なにやってんだか。


でも社内でイチャつくのってすげー興奮するしっ。


Aが困ってるけどオレを拒み切れずに押し切られてるとこ見るだけで満足しちゃう。


あー、早くしてーなー。


家にはあんま行かないようにしてる。


だってもう何もしないで帰るとか無理じゃね？


これくらいは誠意見せたいから我慢。



･･･彼氏の気持ち考えるとな。


オレが割り込まなかったら今も普通にAと付き合ってたんだと思うとやっぱな。


今まで散々浮気させといて今更なんだけど
Aがオレの事本気ならまた話しは別っていうか。


･･･にしてもあいつさ。


これだけ観察してると嫌でも目に入るんだけど
やっぱあらゆる男からチヤホヤされてんだ。


で、オレには見せない作り笑顔で応えてるもんだから
そんな顔見せたら勘違いする奴いんじゃねえかってハラハラする。


なんでオレにだけ冷たかったんだろ･･･。

他の奴にはこんな顔で話すんだって知らなかったし。


Aからもオレの事好きだって聞いてから明らかにもう今までとは見る目が違う。


だってもうオレのもんだろ？


気安く他の男と喋ってんじゃねえ、とか。

今まで無かった感情が湧いてきて戸惑うけど我慢出来ない。


･･･そもそもあいつは彼氏がいんのにオレと関係持ってたんだ。


オレが彼氏になれそうな今、もはやまた違う男と、なんて嫌な妄想が頭をよぎる。







･








｢･･･てかおまえさ。」



結局家来ちゃったわ。



「なに？」


「そもそもなんで彼氏いんのにオレの事拒否んなかったわけ？」


「･･･なに突然？」


怪訝そうに見られるけどやっぱ聞いとかないとこの先ちゃんと付き合えそうにない。



「私の事信用してないって感じだね。」


悲しそうな顔で言われると焦るし。


「いや、信用っていうより心配？」


同じじゃねーのか？
まだ付き合ってもないのにオレうざい奴になってるっ。


焦り顔のオレを見て諦めたように話し出した。

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