北山さんに恋する彼女達 ☆after story☆ 【完結】

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大真面目で言って絶対笑われるって思ったのに
素直にうん、って頷くカンが可愛すぎて
引き寄せられるように優しく抱きしめた。


「･･･どう？オレの愛わかる？」


「わかるよ。だから気付いちゃったの。」


「オレが好きやって？」


「･････････。」


「っ！何か言えやっ！」


「･･･言わなくてもわかるでしょ？」



･･･そやった。
本来こいつはこんな女やん。


好きな男に好きやとも言われへん
超絶受け身な女子。


「だいぶ美人やからって調子乗ってんちゃうぞ？」

「はい？！また意味わかんない事言うっ。」


でも顔見合わせたらあかんわ。


嬉しくて笑ってまう。
それにつられてカンもクスクス笑ってて
それがまた嬉しくてまたギューって、抱きしめた。


「彼女なってくれんねやろ？」


「うん。今更嫌だとかやめてよね？」


「そんな訳ないやん。」


また体離して見つめ合うと


少しだけ。
少しだけやけど、
前、北山に向けられてたカンの表情が
オレに向けられてるってのがわかる。


「･･･だってカンの顔にオレが好きやって書いてるやん。」


どれくらい好きかはこの際目瞑ったるけど。


これからやろ？


北山に失恋したてで
オレは今、何パーセント、カンの心にくい込んでるんかな？



そのうち１００%になるはずやしっ。
いや、してみせるし？


オレの言葉に照れるカンに見とれてまう。


「キスしてええ？」


「ダメ。」


「なんでや？！」


「･･･そういうの聞かれるのほんと無理なの。」



ほー･･･。
そやな。
だってもう彼女やねんから
聞かんでもしてええって事やんな？


「･･･じゃあ遠慮なく。」


顔近付けたらガバってオレの顔両手で挟んで阻止されんねんけど。なんで？(T_T)


「今あんまりそういう雰囲気じゃ無くない？」


「は？あひょか？！いははそういうひふんやろ？！」


「あはは、大倉何言ってんのかわかんないしっ！」


はぁーーー？？？


ダメやん、こいつっ。
長らく恋愛から遠ざかってたからか
元々恋愛体質やないのか、


まっっっったく色気ないやんっ！！！


悔しいから顔挟まれた両手を無理やりオレの手で引き剥がして、そのまま笑い過ぎて涙流してるカンの唇を塞いだ。

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