北山さんに恋する彼女達 ☆after story☆ 【完結】

※ ページ6

ドサッとソファに押し倒して

自然と深くなるキスに応えてくれるカンにドキドキする。


何度も角度を変えてキスする度に次は突き放されんちゃうか？次は笑い飛ばされるか？なんて頭を過ぎったけど、一旦顔を離すとなんて事ない。



静かに涙流してた。


はぁー。


「おまえ、オレとのキス、泣くほど嫌か？」


茶化して言うしかないわ。
本泣きしたいのはオレの方やし。


顔を両手で覆ってごめん、大倉。って何度も謝られると
もう笑い話にも出来ひんやろ？なんやねん･･･。


「私、大倉の事好きだよ？」


「知ってるし。」


同期の好きやろ？


「キスしたって嫌じゃないし別にそれ以上だってっ。」


･･･そうなん？


「でも大倉が私を想ってくれてる程想えるかどうかっていうと･･･。」


「なに？オレ今振られようとしてんの？」


おいおい、勘弁して。
濃厚なキスの後やで？


そしたら違うのって。


「･･･でも今傍にいてくんなきゃ嫌なの･･･。」


俯いたまんまそんな甘えたような事言うカンをオレは見た事なかった。


そもそもそんな事言うような子と違う。


･･･それだけ弱ってるってこと？


これだけオレ毎日のように来てんのに
北山の好きな人が判明しただけでこんなんなる？


「･･･それってオレここに来てんの役立ってるって事？」

うん。って。


「で？いつかは北山よりオレの事好きになってくれるつもりって事やろ？」


もう無理やりやわ。


でもそうでも聞かんとやり切れん。
オレそんな優しないし。


そしたらやっと顔上げてオレの事見てくれた。




「･･･いつになるかわかんないけどそのつもり。」


やば。カンの真剣な目にキュン来た。


オレ、待ってたらいいんやな？
そうやんな？

よしっ！待てるだけ待ったるわっ。



でも悔しいから毒吐いたんねん。



「おまえ小悪魔もたいがいにせーよ。」


オレの言葉にわかりやすく反応してる。


「･･･何よ？大倉の事そういう風に考えたいって前向きに思ってんのにっ。そんな言い方ないでしょ？」


「こんないい男捕まえて好きになんのいつかわからんっていい身分やな。」


「捕まえてって、勝手に大倉が引っ付いてんでしょ？よく言うっ！」


「でもオレがおらなあかんねやろ？」


「･･････そうだよ。なによ･･･。」


可愛すぎるっ！！！
何？これ？！新手のツンデレ？！



力いっぱい抱きしめたら
ほんとごめんって謝られた。

※→←※

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す