北山さんに恋する彼女達 ☆after story☆ 【完結】

同期の北山とカン。 ページ4

あかん。


最初から手強いとは思ってたけどやっぱあかん。


どーやったらカンがオレの事男として見てくれるんかさっぱりわからん。


北山に失恋したカンを
今しかないっ！って息勇んで口説きまくってはいるものの


カンはキスしようが抱きしめようが
全く反応を示さへんし


何言ったって
はいはいってあしらわれるし



･･･これ以上どうしたらええねん。






だいぶ挫けて来てるけど
カンの家に行く事は止められへん。


なんやかんや言うても好きやし。


今まで同期の一線超えずに我慢してたんや。
その事思えば今は愛情表現出来るだけでも幸せやから。


ふぅーっと一息ついてカンの部屋番号を押した。


「はーい、どーぞ。」


もう何も言わずに部屋に上げてくれるようになっただけでも進歩してるって思わな。









「ただいまあ。」


「お疲れ様。」


って夫婦みたいなやり取りすら、もうカンの中では普通に受け止めてるらしい。･･･順応性すご･･･。


お風呂入るー？とかこれまた当たり前に聞かれるから当然のようにうんって答える。


･･･こうやってじわじわカンの中にオレを刻みつけてくしかない。


カンの家の風呂入れんねんで？！


これ以上の事なにがある？
いや、まあ色々あんねやろうけどな･･･。



「大倉、ビール飲もっ？」


風呂上がりのオレを待ち構えて缶を渡してくれる。


オレはただの飲み友かもしれへん。
あんま立場変わってへんし。


よっぽど喉乾いてたんかな？
ビール一気飲みしてるカンを眺めながら
どうしたもんかと焦る一方や。


･･･にしても。


「･･･カン？なんかあったん？」


今日のカンは表情が読み取れん。
笑ってるのに笑ってへんっちゅうか･･･


「･･･大倉はすごいね。」


「･･･だてにおまえばっか見てる訳ちゃう。」


あっという間に１本飲み干したカンは
アルコールが入るとすぐに目がトロンてしてウルウルすんねん。


これは他の奴には見せたない
カンのオレが一番好きなトコや。


誘ってんのかなーこいつの表情。


また押し倒しても笑われんのか？
いや、そろそろ張り手？


でもこんな所見せられて
そろそろオレも我慢の限界っちゅうか。


･･･とその前に

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