北山さんに恋する彼女達

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まだしっとりと濡れてる胸元に直接顔が触れてドキドキする。


「電気消そっか。」


ってもうベットサイドのリモコンでピって消してすぐさま押し倒された。



「･･･キスしていい？」


「･･･いいよ。」言い終わるか終わらないかのうちに北山くんの唇が優しく触れる。


チュって軽くした後


「今日はいいんだ？」

って嬉しそうに笑って今度は性急に深く入り込んで来た。


毎回聞いてくる。
少しは私の彼に対して罪悪感あるみたい。



体だけの関係の私達だから会う時は必ずする。
でも私だって気持ち切り替えられない時あって･･･。


そういうの察して最近はこうして訊ねられてから始まるんだ。




彼氏が一番のはずなのに
体の相性ってあるみたい。

こんなに気持ちよくしてくれる人は
私にとっては北山くんが初めてで･･･





この関係止められるのかな？
体だけでも北山くんに溺れそうでふと怖くなる。




・





「ねみぃー。」


「･･･泊まる？」


「いや、帰る。」


言いながらもう寝息聞こえてきそうな勢いなんだけど。


どんなに遅くても絶対泊まらない。
これは付き合ってない私達の暗黙のルールになってる。


私はいいかな？って思う時もあるんだけど
北山くんは頑なにそれを決め込んでるみたい。


「･･･寝ちゃうからなんか喋って。」


目を瞑ったまんま可愛い事言ってる。
こういう何気無いとこだよね、北山くんがモテる所って。



「･･･新人の鈴木さんかわいいね。」


出来るだけ目が覚めそうな話題を振る。


「おー。あいつ真面目でヤル気あるよな。」


「リンちゃんて呼んでるね。いいじゃん。」


ニヤって笑って目開けた。


「オレ、センスいいだろ？」


「センスいいかどうかわかんないけど、菅野さん思い出すよ。」


キャンキャンって皆から愛されてる。
私はそれ程仲良くないからそんな呼び方出来ないけど。


総合職の女の人とはいくら歳が近くてもやっぱり壁がある。後輩だけど歳上ってやり辛い。

･･･北山くんは別だけどね。




「･･･菅野さんって彼氏いないの？」


「おー。いないらしい。〇〇商事最大の謎だな。」


･･･謎でも何でもないよ。
北山くんの事好きだからじゃないの？


「北山くんが彼女いないのも〇〇商事最大の謎だと思うけど？」


オレ？って笑ってる。


ほんと、何から何まで自分の事分かってないんだから。

※→←後輩の北山くん。

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