北山さんに恋する彼女達

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「リン、命名ありがとうございます！大歓迎です！！」


酔ってるし嬉しいし、よく分かんないキャラになってるなって自分でも思うけどもう止まんない。


「よし！リン！これから二次会だ！付き合え！！」


「もちろんです！！」


気付いたら少人数でカラオケに来てて北山さんの熱唱を聞き入ってる。


歌まで上手いの？
欠点教えて欲しい。


素敵な歌声に勝手にときめいてると


「カンの事憧れてんだ？」
いつの間にか歌い終えて隣りに座ってきてる。


「はいっ！」


聞いちゃえっ。


「キャンちゃんとお付き合いされてるんですよね？」


言った途端目を見開いて


「何でそうなってんの？」


え？違うの？


「新人の中ではそうなってます。」


そう言うとへえーって感心しだした。
･･･で？！どうなの？実際？！


「･･･カンのメイク最近変わったのわかる？」


え？！答えないでそれ？？


「口紅めっちゃ色っぽいですよね。憧れます。」


言った途端だろ？なんてドヤ顔で前のめりになってくるからドキドキする。


北山さんて距離感近い人だな･･･
これは勘違いする女子は多いぞ？


で、そのドヤ顔はやっぱりオレの彼女いい女だろって事なんですね？


聞かなきゃ良かっ「付き合ってねえよ。」


「え？！」


「いや、あいついい女だからさ。口紅変えたらもっと良くなるって思って誕生日にプレゼントしたんだよね。」


･･･何それ？彼女でもないのにプレゼント口紅ってなんかえろい。


･･･ほんとにただの同期なんでしょうね？
でもそんな事よりっ


「･･･北山さん！私にもなんか下さいっ！来週私も誕生日です！！」


捨て身とはこの事。
この際何でもいいっ！


「あ、そうなの？
やったじゃん、でも。」


ハテナの顔してると


「今日。チョコレート。」




...メモの上に置いてたやつの事かしら？


「リンにはあれで充分だなっ。」


お子ちゃまだしってニヤってしてる。


口紅とチョコレートの差...



まるでそれはキャンちゃんと私をそのまま表してるみたいで苦笑いしか出来ない。


でも。


その内、絶対口紅上げたくなるようないい女になってみせるっ！

北山さんからもらったあだ名に恥じないような仕事の出来る女になるんだからね？！


でもとりあえず。


「チョコレートよりもう少しいい物下さいーっ。」


泣きついた私にしょうがねえな、って笑ってくれた北山さんの事、本気で好きになってもいいですか？




先輩の北山さん。


続く

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