北山さんに恋する彼女達

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いや、大倉の事だから後数名は本命という名の女の子いるはずだよ。


「私、常に彼氏の浮気心配しなきゃいけないような付き合い方したくないの。」


そもそも彼氏とか今考えらんない。
北山の事しかまだ考えられないの。


「カンが彼女なのに浮気する訳ないやん。」


またアホちゃう？って。


「ごめん大倉。浮気しなくても大倉の事そんな風に考えられないよ。」


大倉が傷付くなんて考えもしない私は思ってる事ハッキリ言う。


「なんでやねん？さっきちゅーしたやん。」


「でも何とも思わなかったよ。」


途端すんごい不機嫌な顔になった。
でもほんとなんだもん。



「悔しいからもっとさせろっ！」


へ？



急にソファーに押し倒されて両腕を掴まれる。


「ちょ、ちょっと大倉っ！冗談やめてってっ！」


「やから冗談ちゃうっちゅうねんっ。」


って顔近付けてくるから横向いて逃れるの必死っ。
なんやねん？逃げんなって、言いながら顔背けまくる私を大倉の唇に追いかけられて...


気付いたら二人で爆笑してる。


大倉も起き上がってお腹抱えてひゃっひゃ言って笑ってる。


あー！もう！私達ってなんでこんなバカなんだろ？


私も笑い過ぎて涙出てきた。




「･･･やっと笑ってくれた。」


･･･へ？



「失恋ごときでヤケ酒なんかすんな。
カンは常にいい女やねんから自信持て。」




「･･･大倉。」


「･･･で、いつオレの彼女なってくれんの？」


「なんないわよっ。」


えー？なんでやねん？
今のは彼女なるっていう下りやろー？
なんて拗ねた振りしてる大倉。


一人で家戻った時よりだいぶ気持ち軽くなってる。



「大倉、ありがとう。」


「おっ、感謝の気持ちあるなら付き合って？」


「意味わかんない。それとこれとは別。」


「なんでや？」


「･･･っていうか急にそんな口説かれてびっくりするんですけど。」


「今までめっちゃ我慢してたもん。これからはカンだけを口説きまくって口説き落とす！」


多分本気で言ってる大倉にだいぶ救われてる。


誰かが自分の事想ってくれるって
それだけで強くなれるんだね。




北山も好きな人と上手く行けばいいな。



「おいっ！なに黄昏てんねん？オレの事考えろっ。」



なんだかこれから大倉が面倒くさくなりそうだけどまあいっか。


こら、またちゅーすんで？って威嚇してくる大倉にまた笑いがこみ上げた。


･･･前向かなきゃな。




同期の北山と大倉。

続く？

同期の大倉とカン。→←※

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