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#10 ページ10

「そいつらと3対3で試合やってもらおうか」


息を呑む2人に、澤村さんは続ける


「毎年新入部員が入ってすぐ、雰囲気見るためにやってるゲームだ」


「でも、3対3ですか?俺達側のもう1人は・・・」


「田中。お前、当日日向達の方に入ってくれ」


日向の問いに、澤村さんがそう言った


「え、俺っすか?」


「嫌いじゃないって言ったろ?」


「関わるのは面倒くさいです!」


そりゃそうだ


「そっか・・・問題児を牛耳れるのは、田中くらいだと思ったんだけどなぁ・・・」


あまりにもわかりやすい煽てだが、田中さんはやる気を出したらしい


「しょーがねぇな!やってやるよ!嬉しいか!?オイ!」


「単純」


「桧山、オブラート!」


「で、お前等が負けたときだけど、少なくとも、俺達3年がいる間は、影山にセッターはやらせない」


澤村さんはそう続けた


「それだけ・・・ですか?」


「個人技で勝負挑んで負ける自己中な奴がセッターじゃ、チームが勝てないからな」


影山は悔しそうな表情をした


「どうした?別に入部を認めないって言ってる訳じゃない。お前なら他のポジションだって余裕だろ」


「俺は、セッターです!!」


「勝てばいいだろ。自分ひとりの力で勝てると思ったから来たんだろ?」


ピリピリとした空気が流れた


「うぇ、俺は!?俺もいます!!」


「ゲームは土曜の午前!」


「俺も!俺もいますよぉ!!」


日向が完全に空気だ


「お前ら、この田中先輩がビシッと・・・」


「いいな!」


澤村さんが田中さんの首根っこを掴み、体育館に引き戻した


そして菅原さんが扉を閉めながら言った


「何かさぁ、あいつらにキツいんじゃね?」


「確かに。いつもより厳しいっすね、大地さん」


「何か特別な理由でもあんの?」


私は3人の会話を黙って聞いてるけど、帰ってもいいかな


「お前等も、去年のあいつらの試合見ただろ?影山は、中学生としてはずば抜けた実力を持っていたはずなのに、いまいち結果は残せていない。そんであの個人主義じゃ、中学のリピートだ。チームの足を引っ張りかねない。でも中学と違うのは、今影山と同じチームに日向がいる」


「日向?まぁ確かに、運動神経の塊って感じですけど」


「うん。実力はまだまだだけど、類まれなスピードと反射神経を持ってて、加えてあのバネだ。でも、中学ではセッターに恵まれなかった。そして影山は、自分のトスを打てる早いスパイカーを求めてる」

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(プロフ) - 睡蓮。さん» コメントありがとうございます!そしてご指摘頂いた誤字は訂正しました。ありがとうございます! (2021年6月16日 16時) (レス) id: 41f6dfb226 (このIDを非表示/違反報告)
睡蓮。(プロフ) - めっちゃおもろいです!続き気になります!失礼ですが、#21の月島のセリフで、身長が慎重になっていると思われます!間違っていたらすみません!! (2021年6月16日 12時) (レス) id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
なっつ - とってもおもしろいです!!更新楽しみにしてます、、!!! (2020年6月3日 21時) (レス) id: a6681d3b33 (このIDを非表示/違反報告)
オオムラサキ - 夢主ちゃんのことがすごい気になります!!更新楽しみにしています。 (2017年2月22日 8時) (レス) id: 9910ac75da (このIDを非表示/違反報告)
ましまろ - この作品マジで面白いです!更新頑張ってください!応援してます! (2016年12月30日 19時) (レス) id: 0a11ec4996 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2014年11月9日 2時

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