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#34 ページ34

「はぁ・・・」


バスは青葉城西高校に到着し、私は小さくためいきあをついた


あの後


バスが到着間近であったことも幸いし、大惨事は避けられた


田中さんが気を利かせて窓を開けてくれたり、あまり揺れないよう武田先生はスピードを少し落としてくれた


到着し、日向をすぐにバスから降ろした


「本当、コンディション最悪だな」


「うぅ・・・すみません」


ゾンビのような顔の日向に私が言う


「もう大丈夫なのか?」


バスの窓を全て開け、換気をしてくれていた澤村さんが、日向に声をかけた


「はい・・・」


「今日の試合は、お前の働きにかかってるかんな!」


そこへ、田中さんが励ますように言った


そして、それは日向にプレッシャーを与えるのに十分だった


「3対3のときみたく、俺にフリーで打たしてくれよ!!」


日向は再び顔を青ざめ、トイレへ行くと告げ、去った


「上の次は下か!忙しいヤツだな!」


田中さんはうまいこと言った、というような顔をして日向を見送った


「あいつ、また・・・情けねぇな!一発気合い入れて・・・」


荷物の確認をしていた影山が立ち上がり、袖を捲り始めた


そして、一部始終を見ていた菅原さんがそれを止める


心配そうな澤村さんは、日向と影山を交互に見つめた


「・・・さ、私達は体育館向かいますか。ほら影山、自分の荷物くらいは自分で持って」


地面に置いてある荷物を持たせる


「おい、日向は・・・」


しゃがみながら影山に返す


「トイレこの近くなんだから、すぐ来るでしょ」


そう言って、自分の荷物と日向の荷物、救急箱を持って立ち上がる


やはり、歩き始めてすぐに日向は追いついた


「桧山!荷物ありがとう」


そう言いながら私の手から自分の荷物を取る日向


「もういいの?」


「だっ、大丈夫」


「・・・大丈夫そうに見えないけど」


あんまり考えすぎると、逆に崩れるよ


そう伝え、日向の頭をグシャグシャに撫でた


そして、校舎の角に差し掛かった時、相手校である青葉城西の生徒のものであろう声が聞こえた


なんでも、ガラが悪く、坊主で目つきが悪い、頭の悪そうな顔の・・・


「・・・田中さん、何やってるんですか」


校舎の角から頭だけをのぞかせ、相手をビビらせている

「ウチをあんま嘗めてっと・・・喰い散らかすぞ」


その一言は、相手を十分に怯ませた


「ガラ悪っ」


私は思わず呟いた

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(プロフ) - 睡蓮。さん» コメントありがとうございます!そしてご指摘頂いた誤字は訂正しました。ありがとうございます! (2021年6月16日 16時) (レス) id: 41f6dfb226 (このIDを非表示/違反報告)
睡蓮。(プロフ) - めっちゃおもろいです!続き気になります!失礼ですが、#21の月島のセリフで、身長が慎重になっていると思われます!間違っていたらすみません!! (2021年6月16日 12時) (レス) id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
なっつ - とってもおもしろいです!!更新楽しみにしてます、、!!! (2020年6月3日 21時) (レス) id: a6681d3b33 (このIDを非表示/違反報告)
オオムラサキ - 夢主ちゃんのことがすごい気になります!!更新楽しみにしています。 (2017年2月22日 8時) (レス) id: 9910ac75da (このIDを非表示/違反報告)
ましまろ - この作品マジで面白いです!更新頑張ってください!応援してます! (2016年12月30日 19時) (レス) id: 0a11ec4996 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2014年11月9日 2時

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