＃２７ ページ27
静かに言うと、菅原さんはギクッと効果音がつきそうなほど慌てた様子を見せた
「なんでしたっけ、確か澤村さんが・・・」
「わわわわ！ちょっ、桧山っ」
「俺が・・・何？」
「いえ、ですから、菅原さんが毎朝私の家に・・・」
「何でもないんだよ！そう！桧山が入ってくれてよかったって話！」
ちょっと来て、と腕を掴まれ、少し離れたところへ連れ出される
「桧山、頼むよ！大地には・・・」
「言いませんよ」
「えっ？」
呆気に取られる菅原さんの顔を見て、思わず笑ってしまった
「桧山、もしかして・・・からかってた？」
「ばれちゃいました？」
そう、少し悪戯っぽく笑って見せた
「なんだよー・・・」
菅原さんはそう緊張が解けたようにしゃがむ
「まぁまぁ、ちょっとした腹いせですよ」
「腹いせ？」
「本当に入るつもりはなかったんですけどね。まぁ、勝っちゃいましたし。異論はないですけど、ちょっと悔しいかなって」
「桧山・・・」
菅原さんは気まずそうに私を見つめる
「それに、私を毎朝連れ出したのは菅原さんですし」
そう言うと、菅原さんはさっきと同じ、慌てた顔をした
「や、本当それは、ごめん」
「いいですよ、どっちにしろ起きる時間はあまり変わりませんし。結果入部することに・・・あ」
あることを思い出し、話を中断してしまった
「どした？」
「私、入部届け出してないんですけど・・・」
「あぁ、そっか。清水ー！」
「あ、私が取りに行くんでいいですよ」
そう言ったときには遅く、清水さんが入部届けとペンを持って来てくれた
「ありがとうございます」
ペンと入部届けを受け取り、ステージの上で記入する
「あれ、桧山左利きなんだ」
「はい、まあ」
「良いよな、左利きって。なんか憧れる」
「そう、ですか」
ペンを清水さんへ返し、入部届けを澤村さんへ渡す
「お願いします」
「おう」
澤村さんは入部届けに目を通し、頷いた
一方、影山は日向にクイックの練習をすると声をかけた
その時、体育館の戸が開き、若そうな先生が入ってきた
あれは、顧問の先生か
「組めた！組めたよ！！」
よほど走ったのか、息を乱し肩を上下させて、脱げかけたジャージも羽織り直さずにもう一度言った
「練習試合！相手は県のベスト４、青葉城西高校！」
「青城！？」
先生の言葉に、菅原さんが驚く
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碧(プロフ) - 睡蓮。さん» コメントありがとうございます！そしてご指摘頂いた誤字は訂正しました。ありがとうございます！ (2021年6月16日 16時) (
レス) id: 41f6dfb226 (このIDを非表示/違反報告)
睡蓮。(プロフ) - めっちゃおもろいです!続き気になります!失礼ですが、#21の月島のセリフで、身長が慎重になっていると思われます!間違っていたらすみません!! (2021年6月16日 12時) (レス) id: ccbe99882f (このIDを非表示/違反報告)
なっつ - とってもおもしろいです！！更新楽しみにしてます、、！！！ (2020年6月3日 21時) (レス) id: a6681d3b33 (このIDを非表示/違反報告)
オオムラサキ - 夢主ちゃんのことがすごい気になります！！更新楽しみにしています。 (2017年2月22日 8時) (レス) id: 9910ac75da (このIDを非表示/違反報告)
ましまろ - この作品マジで面白いです！更新頑張ってください！応援してます！ (2016年12月30日 19時) (レス) id: 0a11ec4996 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：碧 | 作成日時：2014年11月9日 2時
