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後ろの扉が開いた音に、大神は目線を向けた。
「……迷わずに来ることが出来た様だ。」
『あはは、貴方からしたら不思議な事じゃないでしょう。』
大神は現在、帝国学園の総帥室に居る。雷門中イレブンはそろそろアップの時間だが、その前に大神には用事があった。
影山零治と総帥室で会う、という用事が。
『昨日のお話ですが……』
「フッ……そう焦るな、これが約束のものだ。」
『……』
影山は奥の机まで歩き、3枚のディスクを見せつける様に持ち上げた。大神は迷わずその手を伸ばす。
「ところで、大神Aくん。私の下に付く気は無いかね。」
『……それは、ディスクを渡す条件という事ですか。』
伸ばした手が寸での所で止まった。
「いいや、これはただの提案だ。」
ディスクに触れるが、何事もなく大神の手に納まる。じっとディスクを見つめ、影山を見やった。
『……頷けません。
僕は貴方のお眼鏡にかなうとは思えませんし、何より今の雷門でプレイしていたいので。』
「今はその様だな。」
影山の妙な言い方に、大神は一瞬顔を顰める。影山は不気味に笑い、椅子に座ると大神に背を向けた。
「まぁいい、私が求めているのは君ではないからな。」
『……失礼します。』
大神はその部屋を後にし、ロッカールームに戻った。ディスクを鞄の中に仕舞い、暫くその場に立ち尽くす。
『しっかりしろ、大神A……』
冷たいロッカーに額を当て、じっと動かない。
「大神。」
1人だと思っていたロッカールームには、いつの間にか風丸が居らしい。入口近くに立っており、入ってくる様子はない。
『……風丸、アップは……』
「そろそろ始める。お前も早く来いよ、ほら。」
風丸は大神に手を伸ばし、ヒラヒラとその手を動かす。その手を掴めば、風丸は歩き出した。大神が震えていることに気付き、風丸は口を開く。
「緊張してるのか？」
『……当たり前。心臓飛び出そうだよ、あの帝国学園だぞ。練習試合の時観ていたんだ、あの強さが今日は目の前にある。』
「ははッ、しっかりしてくれよ。あれだけ特訓したんだ、俺たちだってそう簡単に負けないさ。」
『……あははッ大した自信だ、頼もしい。
では、もし試合に出られるのなら大船に乗った気持ちで走るよ。それに、僕も特訓してきたんだ。帝国学園に通用するか、見てみたいね。』
気が付けば、大神の震えは止まっている。風丸はその様子を横目で確認し、小さく笑って進める足を早めた。
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鷹羽(プロフ) - 雪華さん» 詳しく知っているアニメはあまり多くないのですが、上げるとするなら、このイナイレであったり、ジャンプコミックスのアニメ化した作品あたりを知っています。 (2021年3月6日 16時) (
レス) id: 338e0ddf16 (このIDを非表示/違反報告)
雪華 - 知ってるアニメは何ですか？ (2021年3月6日 13時) (レス) id: 1286db9797 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鷹羽 | 作成日時：2021年2月26日 12時
